PIMCOのグロース氏:米利上げ、今後数年は可能性低い

米パシフィック・インベストメン ト・マネジメント(PIMCO)で世界最大の債券ファンドを運用す るビル・グロース氏は、雇用の伸びが市場予想を下回っていることか ら、米金融当局が今後数年間に利上げを実施する可能性は低いと指摘 した。

グロース氏は3日、ブルームバーグラジオとのインタビューで、 政策当局者が政策金利を事実上のゼロに据え置かざるを得ない状況で、 「償還期間の短い国債が安全な領域だ」と述べた。

米労働省が3日に発表した11月の雇用統計によると、非農業部門 雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比3万9000人増加と、 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(15 万人増)を下回った。家計調査に基づく11月の失業率は9.8%で前 月の9.6%から上昇した。

グロース氏は、「雇用回復をめぐる世界的な競争で、米国は訓練 でも教育でも遅れを取り、かつ戦略も劣っている状態だ」と指摘した。

PIMCOは、世界の成長が鈍化し米国の影響力が低下する中で、 投資リターンが歴史的な平均よりも低くなる「ニューノーマル」の概 念を提唱している。

ニューヨーク時間で午前10時9分現在、2年債利回りは6ベー シスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)下げて0.48%、10年債 利回りはほぼ変わらずの2.98%。

「米国を離れよ」

PIMCOは今年4月から株式ファンドの運用を始めた。これは 世界経済の変化や新興市場国のパフォーマンスが先進国を上回ってい る点などから、顧客に投資対象の多様化を提供するもの。グロース氏 は最大限のリターンを確保するためには、運用対象の国際化を推奨す る。

グロース氏は、「そのためには米国を離れた投資が必要だ」と述 べ、「ブラジルの実質金利は5-6%だ。つまり、米国で貯蓄口座に 資金を預け、実質的にはマイナス金利を強いられるよりも、実際に魅 力的なリターンを得られるということだ」と説明した。

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