今日の国内市況:日本株は3日続伸、債券は続落-ドル下落、83円後半

東京株式相場は、小幅ながら3日 続伸。米国の中古住宅や小売りに関する指標が改善し、景気回復期待 から電機や精密機器など輸出関連の一角、商社や化学株など海外景気 に恩恵を受ける業種の一角が買われた。

日経平均株価の終値は前日比9円80銭(0.1%)高の1万178円 32銭、TOPIXは2.01ポイント(0.2%)高の879.22。

日経平均は朝方、前日の米シカゴ市場での先物清算値にさや寄せ する格好で一時85円高の1万254円まで上昇。需給、チャート上の1 つの節目と見られてきた6月の日中高値(1万251円)を上抜けた。 その後失速し、午後には一時マイナスに転じる場面もあったが、取引 終了にかけては底堅さを示した。

10月の米国の中古住宅販売成約指数は前月比10.4%上昇し、伸び 率は2001年の同データの記録開始以降で最高を記録。また、感謝祭の 週末を中心に値引き商品の売れ行きが堅調だったことから、10代向け 衣料小売りのアバクロンビー・アンド・フィッチをはじめ、11月の米 小売り大手の既存店売上高は3月以来の高い伸びを見せた。

もっとも、東証1部の騰落レシオ(25日平均)は2日に124%と、 過熱気味とされる120%以上に達している。上昇ピッチの速さから、 午前後半からは上値の重さも意識された。

東証1部の売買高は概算で15億6174万株、売買代金は同1兆 1640億円。値上がり銘柄数は914、値下がりは547。

債券は続落

債券相場は続落。欧米市場で株高・債券安が続いているほか、米 国の雇用統計発表を今晩に控えて現物買いに慎重な雰囲気が広がった。 午後に20年債など超長期債売りが優勢となると、朝方に堅調だった先 物相場の上値も重くなった。

東京先物市場の中心限月の12月物は、前日比1銭高い140円95 銭で開始した。その後は小高い推移となり、午前の終了前には16銭高 の141円10銭を付けた。しかし、午後に入って再び売りが膨らむと前 日の終値付近でのもみ合いとなり、取引終盤には140円86銭まで下落。 結局は6銭安の140円88銭で終了した。

きのうの欧米市場で株高、債券安が続いたため、国内債相場も続 落を予想する見方が出ていたが、先物相場は日中取引で総じて小高い 推移となり、市場では前日の急落の反動買いが入ったとみられていた。

もっとも、2日には欧州中央銀行(ECB)が緊急流動性措置の 解除を延期したことや、米中古住宅販売成約指数が過去最大の上昇と なったことが材料視され、欧米市場ではいずれも株高、債券安が続い た。東京時間の今晩には米雇用統計の発表を控えていることもあって、 投資家が積極的に現物買いに動く様子はうかがえず、先物市場も午前 の買いが一巡すると方向感の乏しい展開が続いた。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想によると、非農業 部門雇用者数は11月に15万人増加したもよう。失業率は変わらずの

9.6%が予想されている。

また、財務省がきょう実施した流動性供給入札(第83回)がやや 低調な結果に終わると、先物市場で再び売りが優勢となった。新発20 年債利回りは午後に2.035%まで上昇した。

現物市場で新発10年物の312回債利回りは前日終値と同じ

1.20%で開始。しばらくは1.195-1.20%での取引となり、午前11時 前後には1ベーシスポイント(bp)低下の1.19%を付けた。しかし、 午後に売りが広がると1.205%まで上昇して、新発10年債として6月 22日以来の高い水準を記録。その後も1.20-1.205%で推移している。

312回債には1日実施の入札通過後に買いが先行したが、前日に は米金利上昇や内外株高を手掛かりに売り込まれた。

この日も午前の買いが一巡すると売りが優勢となり、5カ月半ぶ りの水準まで上昇している。しかし、投資家は新規の債券購入に慎重 な一方で、現状水準からさらに売り込むには至っていないもよう。

ドルが下落

東京外国為替市場では、ドルが対円でじり安。注目の米雇用統計 の発表を控えて、全般的に動意は乏しかったが、前日に米長期金利が 上昇したにもかかわらず、ドル高が進まなかったこともあり、ドルは 午後にかけてじわじわと売られる展開となった。

午後4時38分現在のドル・円相場は83円59銭前後。朝方につけ た83円90銭を日中の高値に午後には一時、83円54銭までドル安が 進んだ。1ユーロ=1.3200ドル前後で小動きだったユーロ・ドル相場 も午後には一時1.3234ドルまでドルが弱含みとなった。

ユーロ・円相場は1ユーロ=110円90銭から一時、110円43銭ま でユーロ安・円高が進行。ただ、米雇用統計を控えて様子見姿勢が広 がるなか、午後にかけては110円台半ばで小動きの展開となった。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 11月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比15万人増加と、 5月以来の大幅増(同15万1000人増)となった10月並みの伸びが見 込まれている。

一方、11月の失業率は4カ月連続で9.6%にとどまる見通しとな っている。予想通りなら、9.5%以上の状態が1年4カ月続くことにな り、1948年の統計開始以降で最長となる。

米雇用統計以外にも、この日は米供給管理協会(ISM)が11 月の非製造業景況指数を発表する。エコノミストの予想中央値は54.8 (10月は54.3)で、5月以来の急速な伸びが見込まれている。

一方、中国で発表された11月の非製造業購買担当者指数(PMI) は9カ月ぶりの低水準となった。インフレ加速でサービス業界の利益 率が縮小したことを反映している。また、英HSBCホールディング スが発表した11月のHSBC中国サービス業PMIは約2年ぶり低 水準となった。

国営の新華社通は、中国当局が来年、「用心深い」金融政策へと、 現行の比較的緩和的な政策から移行すると、中国共産党中央委員会の 政治局会合を引用して報じた。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)レーティ ングス・サービシズは2日、ギリシャの長期ソブリン格付け「BB+」 をクレジットウォッチに指定し、引き下げ方向で見直すと発表した。

ECBのトリシェ総裁は前日開いた政策決定会合後の記者会見で、 危機対応で導入した緊急の流動性措置の解除を遅らせることを明らか にするとともに、国債購入は継続中だと述べた。

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