民主議連:日銀法改正で事務局案、インフレ目標は政府設定(Update1

民主党の有志でつくる「デフレか ら脱却し景気回復を目指す議員連盟」(デフレ脱却議連、松原仁会長) は3日午後、国会内で総会を開き、政府が物価安定目標(インフレタ ーゲット)を設定して日銀に示すことなどを柱とする日本銀行法改正 案の事務局案を公表した。今後、同議連内などで議論し、早ければ来 年の通常国会への提出を目指すが党内には慎重論も根強くあり、実現 の見通しは不透明だ。

議連事務局案は日銀法改正案の「大綱試案(未定稿)」として記 者団にも配布された。①通貨および金融の調節の理念への「雇用の最 大化」の追加②政府が定める物価安定目標の達成③物価安定目標の達 成状況に関する報告-が柱。物価安定目標に関しては「政府が定め、 日本銀行に示す」と規定しており、日銀は同目標を「達成することを 旨としなければならない」と明記している。

同案作成の中心になった金子洋一事務局長(参院)は総会で、「イ メージとしては毎年1回、年末の経済見通し作成に合わせて物価安定 目標の水準を政府が設定して公表し、日銀に通知するという形だ」と 強調。その上で、金融調整の「手法については基本的に日銀にお任せ する」と語った。松原会長は今後の対応について「日銀法改正の旗は 降ろさない」と語った。

また、日銀は物価安定目標の達成状況に関する報告書を作成し、 各事業年度終了後2カ月以内に財務相を経由して内閣に提出するこ とも義務付けている。事務局案は総裁・副総裁・政策委員会審議委員 の選定の在り方については触れていない。

みんなの党

日銀法改正をめぐっては、みんなの党が11月19日に独自の改正 案を参院に提出したが、臨時国会の閉会に伴い、廃案になった。雇用 の安定を金融政策の理念として明記することやインフレターゲット 政策の導入に加え、内閣が衆参両院の同意を得た上で正副総裁、審議 委員を解任する権限を付与することも盛り込んでいた。

ただ、民主党内では日銀法改正への慎重意見も根強くある。藤井 裕久 元財務相も8月2日のブルームバーグ・ニュースとのインタビ ューで日銀法改正は「大反対だ」と明言。財務金融部門会議の古本伸 一郎座長も11月26日のインタビューで、中央銀行の独立性の問題と の関係で慎重な議論が必要との認識を示している。

審議委員選任

一方、総会では、来年3月に須田美矢子、6月に野田忠男両審議 委員の任期が切れることを踏まえ、国会同意人事となっている審議委 員候補の選任方法について議連として調査していく方針も確認した。

総会後、宮崎岳志事務局長(衆院)は記者団に対し、審議委員の 選任方法について「これまでどういう経緯で選ばれるか判然としなか った。いかなるプロセスで選ばれているのかを明らかにしたい」と指 摘。その上で、「女性枠とか業界枠とかよく言われているが、須田さ んの後任は女性なのかという基準なのかも分からない。そういったも のが現実にあるのか、それでいいのかを含めて研究したい」と語った、

--取材協力:坂巻幸子、乙馬真由美Editor: Hitoshi Sugimoto, Norihiko Kosaka

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