ギリシャには債務再編のリスク残る-緊急融資の返済期限延長でも

欧州連合(EU)がギリシャ向け 緊急融資の返済期限の延長を決定しても、同国がリセッション(景気 後退)から抜け出せない状況では債務再編を迫られるリスクがある。

インベステック・アセット・マネジメントの債券責任者ジョン・ ストップフォード氏(ロンドン在勤)は「ある時点での債務再編の可 能性を排除するのは間違いだろう」と述べた上で、「ギリシャは構造 問題を抱えており、リセッションか経済危機に再び陥るリスクが間違 いなくある」と語った。

10年物ギリシャ国債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプ レッド)は、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から期間3 年の1100億ユーロ(約12兆1600億円)のギリシャ支援が承認され た5月に記録した水準から90ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)の範囲内にある。アイルランド支援が発表された11月28日、 ギリシャ向け融資の支払い期限を4年半延長することが暫定的に承認 された。同国の融資返済は2013年に始まる。

ギリシャは今年見込まれる対国内総生産(GDP)比で9.4%の 財政赤字を減らすことに手間取っているものの、パパコンスタンティ ヌ財務相は2日、債務再編は問題外だと言明した。ブルームバーグが 集計したエコノミスト予想によれば、同国の経済成長率は11年がマ イナス2.7%、12年はマイナス0.1%の見通し。

歳入は目標下回る

ギリシャの歳入の伸びはこれまでのところ目標を下回っている。 1-10月期はわずか3.7%。政府は13.7%を目標としていたが、10 月に8.7%、11月には6%に引き下げた。

ドイツ銀行の債券ストラテジスト、モヒト・クマール氏(ロンド ン在勤)は「返済期限の延長はギリシャにとって明らかにプラスだろ うが、財政悪化は真のリスクであり債務再編の可能性は排除できない」 と指摘。「ギリシャに対する政治的支援はすべて、同国が健全化計画 を達成できるかどうかにかかっている。今後3年でさまざまな事態が 想定される」と述べた。

ロンドンを本拠地とするニューステート・パートナーズのパート ナー、スペンサー・ジョーンズ氏は、ギリシャ債の保有者がヘアカッ ト(担保価値の割引)を迫られるのなら、詳細を知らされるのは早け れば早いほど良いと指摘。「ギリシャは債務再編を回避できるだろう と私はみているが、この見方は市場の一部の投資家とは明らかに異な る」と語った。

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