12月2日の米国マーケットサマリー:株が続伸、小売りや住宅好調で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3225 1.3139 ドル/円 83.86 84.19 ユーロ/円 110.89 110.58

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,362.41 +106.63 +.9% S&P500種 1,221.53 +15.46 +1.3% ナスダック総合指数 2,579.35 +29.92 +1.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .54% +.01 米国債10年物 3.00% +.04 米国債30年物 4.27% +.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,389.30 +1.00 +.07% 原油先物 (ドル/バレル) 87.95 +1.20 +1.38%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨の大半に対して 下落。10月の米中古住宅販売成約指数が予想外に上昇したほか、株 式・商品相場が値上がりしたことで、高リスク資産を選好する動きが 強まった。

ユーロは一時、ドルに対して下げる場面があった。欧州中央銀行 (ECB)のトリシェ総裁が欧州ソブリン債危機の拡大を阻止する新 たな措置を発表しなかったことが嫌気された。同総裁は、緊急の流動 性措置の解除を遅らせる方針を示し、国債購入を継続することを明ら かにした。

マニュファクチャラーズ&トレーダーズ・トラスト(ニューヨー ク州バッファロー)の主任通貨トレーダー、ブライアン・テーラー氏 は、「中古住宅販売成約指数が発表されると、住宅市場はそれほど悪 い状況にはないとの認識が広がった」と分析。「世界経済が沈滞する 中で米国が低迷脱却をリードするとすれば、住宅市場が強く後押しす る必要がある」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時46分現在、ドルは対ユーロで1ユー ロ=1.3211ドルと、前日の1.3139ドルから0.5%安。11月 30日には1.2969ドルと、9月15日以来の高値を付けていた。こ の日のドルは対円で0.4%下げて83円84銭(前日84円19銭)。 ユーロは対円で0.2%上昇し、1ユーロ=110円77銭(前日110 円58銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は2日間の上げとして は7月以降で最大となった。米中古住宅販売成約指数が予想に反して 上昇したほか、米既存店売上高がアナリスト予想を上回ったことを好 感した。米ゴールドマン・サックス・グループが金融株の買いを勧め たことも支援材料。

売上高で米最大手の住宅建設会社、パルト・グループが高い。 10月の中古住宅販売成約指数は前月比10.4%上昇し、伸び率は 2001年のデータ記録開始以降で最大となった。小売り各社の既存 店売上高が3月以降で最大の伸びを示したことを背景にホーム・デ ポも高い。同社はダウ30種平均の値上がり率トップとなった。バ ンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガン・チェースを中心 に金融株も上昇。金融株指数はS&P500種株価指数の業種別指数 で値上がり率トップ。ゴールドマン・サックスは、金融業界は経済 見通しに「支えられる」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1.3%高の1221.53。前日は2.2%高だった。ダ ウ工業株30種平均は106.63ドル(1%)上昇の11362.41ド ル。

ヘイバーフォード・トラストの最高投資責任者(CIO)、ハ ンク・スミス氏は、「米経済が予想よりも堅調であることを市場は 示している」と指摘。「金融株の買いはマクロ経済環境の改善に賭 ける一つの方法だ」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場は下落。10年債利回りは7月以来で初めて3%を上 回った。3日は労働省発表の雇用統計が控えている。予想では雇用増 が見込まれており、金融市場で成長に連動した資産への買いが膨らん だ。

午前に発表された米中古住宅販売成約指数が予想外に上昇する と、景気回復のペース加速を示唆しているとの見方が広がり、米国債 は下落した。ブルームバーグ・ニュースがまとめた調査によると、11 月の非農業部門雇用者数は前月に続き増加が見込まれている。この日 は米連邦準備制度理事会(FRB)が引き続き国債を購入した。欧州 では欧州中央銀行(ECB)定例政策委員会が開かれ、新たな危機対 応の措置は取られなかった。

RWプレスプリッチのマネジングディレクター、ラリー・ミル スタイン氏は、「市場は3日の雇用統計で現状を判断し、雇用面での 回の度合いを見極めようとしている」と述べ、「今も続くユーロ問題 やFRBによる国債購入で、短期的には米国債の下落は抑制される」 と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時24分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.99%。同年債(表面利回

2.625%、償還2020年11月)価格は8/32安の96 26/32。

10年債利回りは一時、7月29日以来の高水準となる

3.0257%をつけた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は4日続伸。ドル下落で金など商品の代 替投資としての魅力が高まった。

10月の米中古住宅販売成約指数が予想に反して上昇したため、 主要6通貨のバスケットに対するドル指数が2日連続で下落した。商 品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は一時1% 上昇した。11月9日に1オンス=1424.30ドルと最高値を更新し た金相場は、このままいけば年間ベースで10年連続の上昇となる。

リンド・ウォルドック(シカゴ)の市場担当シニアストラテジス ト、アダム・クロフェンシュタイン氏は「金はドル安のほか、景気に 対する楽観的な見方を主な材料に上昇している」と指摘。「将来のイ ンフレという面でこれは金にとって非常に明るい材料だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比1ドル(0.1%)高の1オンス=1389.30ドで終え た。一時は1399.70ドルと11月12日以来の高値をつけた。年初 来では27%上昇。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。欧州中央銀行(ECB)のト リシェ総裁が流動性供給措置の解除を遅らせる意向を表明したことを 好感し、2年ぶり高値に上昇した。米中古住宅販売成約指数が予想に 反し、記録開始以降で最大の伸びとなったことも買い材料となった。

トリシェ総裁はECBが市中銀行への無制限の流動性供給を 2011年1-3月(第1四半期)いっぱい継続すると明らかにした。 これを受けて外国為替市場ではドルが対ユーロで下落した。全米不動 産業者協会(NAR)が発表した10月の中古住宅販売成約指数(季 節調整後)は前月比10.4%上昇。

エネルギー関連のコンサルタント会社キャメロン・ハノーバー (コネティカット州ニューカナン)のピーター・ビューテル社長は、 「ドルの下落が原油市場の支えになった」と指摘。「ドルと原油は逆 相関の関係にあり、この日の市場ではそれが顕著だった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前日 比1.25ドル(1.44%)高の1バレル=88.00ドルで終了した。 終値ベースで2008年10月8日以来の高値。この1年では15%の 値上がり。

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