米国債:10年債利回り4カ月ぶり最高-雇用増を見込む

米国債市場は下落。10年債 利回りは7月以来で初めて3%を上回った。3日は労働省発表の 雇用統計が控えている。予想では雇用増が見込まれており、金融 市場で成長に連動した資産への買いが膨らんだ。

午前に発表された米中古住宅販売成約指数が予想外に上昇 すると、景気回復のペース加速を示唆しているとの見方が広がり、 米国債は下落した。ブルームバーグ・ニュースがまとめた調査に よると、11月の非農業部門雇用者数は前月に続き増加が見込ま れている。この日は米連邦準備制度理事会(FRB)が引き続き 国債を購入した。欧州では欧州中央銀行(ECB)定例政策委員 会が開かれ、新たな危機対応の措置は取られなかった。

RWプレスプリッチのマネジングディレクター、ラリー・ミ ルスタイン氏は、「市場は3日の雇用統計で現状を判断し、雇用 面での回復の度合いを見極めようとしている」と述べ、「今も続 くユーロ問題やFRBによる国債購入で、短期的には米国債の下 落は抑制される」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨー ク時間午後5時4分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.99%。同年債(表面 利回2.625%、償還2020年11月)価格は7/32安の96 27/32。

10年債利回りは一時、7月29日以来の高水準となる

3.0257%をつけた。

FRBの国債購入

FRBは償還期限2018年2月から2020年8月にかけての 国債83億ドル相当を購入した。来年6月までに6000億ドルの 国債を購入する計画だ。今週に入ってFRBは275億ドル相当 を購入している。3日も購入の予定だ。

米セントルイス連銀のブラード総裁は、最近の市場金利の上 昇について、FRBによる金融緩和措置の拡大が機能していない ことを意味するものではないとの認識を示した。

ブラード総裁は、ワシントンでの講演で、今回のプログラム により金利には「下押し圧力がかかる」としながらも、政策が機 能することで成長の加速や実質金利の上昇、さらにインフレ期待 の上昇につながると指摘した。

経済統計

全米不動産業者協会(NAR)が発表した10月の中古住宅 販売成約指数(季節調整後)は前月比10.4%上昇。前月は1.8% の低下。伸び率は2001年の同データの記録開始以降で最大とな った。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値 は1%低下だった。

労働省が発表した11月27日に終わった1週間の新規失業 保険申請件数(季節調整済み)は前週から2万6000件増加して 43万6000件。3日発表の米雇用統計では、非農業部門の雇用 が前月に続き増加すると予想されており、ブルームバーグ・ニュ ースのまとめた予想の平均は15万人の増加となっている。

ジェフリーズ・グループの米ドル・デリバティブ取引責任者、 クリスチャン・クーパー氏は、「経済統計の内容は建設的になっ ており、景気回復が転換点を迎えたことを示唆し始めている」と 述べ、「相場を動かしている材料は、経済統計と欧州関連ニュー スが混在している」と続けた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの債券・為替担当の米金利 戦略責任者、マイケル・クロハティ氏は、10年債は短期的には 「買いの好機」にあると述べ、欧州事情が「ある程度の質への逃 避需要を米国債に引き寄せるだろう」と指摘した。

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