フィラデルフィア連銀総裁:量的緩和は出口戦略を複雑にする

米フィラデルフィア連銀のプロッ サー総裁は、6000億ドル(約50兆2000億円)の追加国債購入計画に ついて、今後の刺激策からの引き揚げや物価上昇回避への取り組みの 妨げになるとの認識を示した。

同総裁はニューヨーク州のロチェスター大学で講演。講演原稿に よると、「FRBのバランスシート拡大の代償の一つは、時期が来た時 に実施される非常に緩和的な金融政策からの出口戦略を複雑にするこ とだ」と指摘した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は今月14日の会合で、国債購 入計画について討議する。プロッサー総裁は、こうした「量的緩和」 があまりに長期間景気を刺激し、インフレを進行させる可能性がある と述べた。

総裁は、「良かれと思って動いたとしても、積極的かつ迅速に行動 しなければ後れを取り、大幅なインフレを招くリスクが生じる恐れが ある」と言明。その上で、「FRBはそうしたマネーの急速な拡大を防 ぐ手段を編み出し、検証している」と付け加えた。

プロッサー総裁は先月3日のFOMC会合の前、バランスシート の拡大は支持しない考えを示していた。この日の講演では、「国債追加 購入が景気刺激の面で大きく効果を表すかについては、依然やや懐疑 的だ」と述べた。

「物価安定を優先させるべき」

同総裁は講演後に記者団に対し、「FRBが経済の成長と安定を支 援する最良の方法は安定した物価環境を提供することだ」と20年間主 張してきたと語った。その上で、「われわれの責務を定めるのは 議会だ」としながらも、物価安定は「われわれの目標を考える際、い くらか優先させるべきだ」と述べた。

同総裁はまた、インフレ率が低水準にあるものの、「継続的なデフ レが差し迫っている、もしくは起こり得るということにはつながらな い」と指摘した。

経済成長率については、向こう2年間は3-3.5%に加速するとの 見通しを示した。また失業率については、来年末までに8-8.5%に低 下すると予想した。

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