NY外為:ドル下落、中古住宅成約指数の上昇でリスク選好

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが主要通貨の大半に対して下落。10月の米中古住宅販売成約指 数が予想外に上昇したほか、株式・商品相場が値上がりしたことで、 高リスク資産を選好する動きが強まった。

ユーロは一時、ドルに対して下げる場面があった。欧州中央銀行 (ECB)のトリシェ総裁が欧州ソブリン債危機の拡大を阻止する新 たな措置を発表しなかったことが嫌気された。同総裁は、緊急の流動 性措置の解除を遅らせる方針を示し、国債購入を継続することを明ら かにした。

マニュファクチャラーズ&トレーダーズ・トラスト(ニューヨー ク州バッファロー)の主任通貨トレーダー、ブライアン・テーラー氏 は、「中古住宅販売成約指数が発表されると、住宅市場はそれほど悪 い状況にはないとの認識が広がった」と分析。「世界経済が沈滞する 中で米国が低迷脱却をリードするとすれば、住宅市場が強く後押しす る必要がある」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時12分現在、ドルは対ユーロで1ユー ロ=1.3227ドルと、前日の1.3139ドルから0.7%安。11月 30日には1.2969ドルと、9月15日以来の高値を付けていた。 この日のドルは対円で0.4%下げて83円88銭(前日84円19 銭)。ユーロは対円で0.3%上昇し、1ユーロ=110円93銭(前 日110円58銭)。

資源国通貨が高い

資源国通貨は上昇。南アフリカ・ランドは対ドルで3週間ぶり高値 を付けた。

米株式市場では、S&P500種株価指数が1.3%上昇した。全 米不動産業者協会(NAR)が発表した10月の中古住宅販売成約指 数(季節調整後)は前月比10.4%上昇。伸び率は2001年の同デ ータの記録開始以降で最大となった。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト調査の予想中央値は1%低下だった。

ECBのトリシェ総裁が追加の国債購入など債務危機の阻止に向 けた新たな措置を発表しなかったことを受け、ユーロは一時下落。E CBは政策金利を1%で据え置いた。据え置きは市場の予想通り。

野村ホールディングスの通貨調査担当マネジングディレクター、 ジェンズ・ノードビグ氏(ニューヨーク在勤)は「一部には国債購入 プログラムのはっきりとした拡大を期待する向きもあった」と指摘。 「新しいことは何もなく、期待外れだ」と語った。

「現状維持」

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「ECBによる現状維持の発表は、債務 危機が波及する高いリスクが引き続き存在することを示唆している」 と分析。「市場は国債購入の拡大を期待していたことから、トリシェ 総裁の発表は全く不十分な内容だった。ユーロにとってリスクは依然 下方向だ」と述べた。

ランドは対ドルで11月11日以来の高値を付けた。一時

2.2%高の6.8678ランドまで上げ、主要16通貨中で上昇率最大 となった。

商品銘柄で構成されるロイター・ジェフリーズCRB指数は1% 上げ、続伸となった。

米国の主要貿易相手国通貨6種類に対するドルの動きを示すドル 指数は0.6%下げて80.196。2日連続での低下となった。

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