レクサス収益性は中国が米を上回る-トヨタは新型車投入で販売強化

自動車メーカー世界最大のトヨタ 自動車の高級ブランド「レクサス」では、現状の為替水準で中国の収 益性が米国を上回っていることが明らかになった。トヨタは来年初頭 に日米で発売予定の新型車「CT200h」を、中国にも来年中に投入し、 レクサス販売の拡大を目指す。

レクサス営業企画部のカール・シュリヒト部長は11月30日のイ ンタビューで、「レクサスの収益性は為替の影響もあり、現状では中国 のほうが米国よりも高い」と述べた。中国は25%の輸入関税に加え、 最大40%の消費税、付加価値税など各種税率が高く、輸入車の価格競 争力は一般に弱いが、レクサスは収益を十分確保できる価格で競争力 を維持しているという。

中国でスポーツ型多目的車(SUV)「レクサスGX460」の価格 は116万元(約1460万円)。同じベースモデルの米国の価格は約5万 2300ドル(約440万円)となっている。シュリヒト氏は、今年のレク サス中国販売が前年比50%台の増加になるという見通しを示した。調 査会社JDパワー・アンド・アソシエーツによると、09年のレクサス 中国販売は3万431台。

CT200hは、トヨタが来年1月に米国投入予定のハイブリッド搭 載の5ドアハッチバック車。また、来年初頭に日本市場にも導入する と発表している。シュリヒト氏は、CT200hの導入で中国販売の上乗 せが期待できるという。

米国について、シュリヒト氏は「為替の影響などで厳しい」と述 べた。調査会社オートデータによると、今年10月のレクサスブランド 販売奨励金は1台当たり2810-3746ドル(約24万-31万円)。品質 問題からの回復期でもあり、シュリヒト氏は「販売を確実にするため に」販売奨励金は当面同レベルを維持するとしている。

11月の米販売ではマイナス

11月の米国高級車販売で、BMWが前年同月比30%増の2万97 台、メルセデスは同8.4%増の1万8208台に対し、レクサスは同1.4% 減の1万8240台だった。トヨタは営業利益段階の円高影響が、対ドル は1円で300億円、対ユーロは1円で50億円のマイナス要因となる。

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治ディレクターは、中国 では富裕層の増加で高級車市場も拡大してきているが、円高、ユーロ 安の影響で欧州メーカーの価格競争力が増しており、シェアを拡大で きるかが課題だとコメントした。

シュリヒト氏はまた、中国以外の新興国に「新たにレクサスを投 入すべき国がまだたくさんある」と述べた。ブラジル、アルゼンチン、 チリ、メキシコなど中南米諸国が選択肢であるほか、インドも将来的 には検討に値する国としている。

レクサスのラインアップについては、SUVやクーペタイプの充 実を考えていると語った。レクサスブランドの導入レベルとなるモデ ルで、若者層の取り込みを図りたいとしている。若年購買層が比較的 多い中東市場で今年のレクサス販売は15%程度の増加が見込まれる と述べた。また、ロシアは60%以上の増加の見通しだと明らかにした。

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