日新鋼:国内ステンレス業界の再編、国際競争力維持に必要(Update1

「合従連衡が必要だ」。国内ステン レスメーカー3位の日新製鋼の鈴木英男社長は、大型化が進む海外競合 メーカーに対抗するためには、国内ステンレス業界の再編が必要と強調 する。

鈴木社長は1日、都内でブルームバーグ・ニュースの取材に応じ、 国内のステンレスメーカーの数が多すぎるとの認識を示した上で、各社 とも競争力を保つために設備の取り替えが必要になってきていると指摘 し、「設備投資を重複させてはいけないし、原料政策もまとまった方が バーゲンパワーがある」と述べた。また、研究開発の効率化を高めるた めにも業界再編は重要と言う。

国内ステンレスメーカーの生産能力は、最大手の新日鉄子会社の新 日鉄住金ステンレス(NSSC)が粗鋼ベースで年110万トン。日新鋼は 60万トン強。鈴木氏によると、上位5社を合計しても年間320万トン程度 しかなく、スペインのアセリノックス、韓国のポスコ、中国の太原鋼鉄 などが1社で持つ300万トン前後と比べると大きな開きがある。

ステンレスの生産には「少なくとも200万トン以上」の能力が望ま しいという鈴木氏は、日新鋼についても「再編を通じてある程度の規模 を追求していきたい」と述べ、新日鉄との関係強化などを求めていく考 えを明らかにした。

国内ステンレス業界の再編については、朝日新聞(電子版)が2月 日本製鉄の再編計画に対し、公正取引委員会が承認しない方針を同社側 に通知したと報じた。報道では、計画は、日新鋼に対する新日鉄の出資 比率を現状の約2倍の20%に引き上げるほか、日新鋼がNSSCに新た に20%出資。業務面でも、生産品目の集約化などを目指すという。

大和証券キャピタル・マーケッツの村田崇シニアアナリストは、国 内ステンレス業界について、国内建設部門の落ち込みが影響し生産稼働 率が低下していると指摘。「余剰能力を削減することで競争力を高める 必要がある」とし、「企業の再編だけでなく工場ベースでの集約を行っ たほうが効果的」とみている。

独調査会社の金属合金・鉄鋼市場リサーチによると、世界の生産は 今年の推計が3120万トン。国際ステンレス鋼フォーラム(ISSF)は 生産が今後2-3年間年率7%程度で増加すると見込んでいる。

日新鋼の株価は2月から4月にかけて上昇基調を強め、200円台に 乗せたものの、その後は伸び悩み100円台で推移している。この日の株 価終値は、前日比5円(3.2%)高の160円だった。

--取材協力 Sungwoo Park Editors: Hidekiyo Sakihama, Hitoshi Sugimoto

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