ドルが対ユーロで一段高、米雇用情勢の改善期待-ECB会合を警戒

東京外国為替市場では、午後の取 引でドルが対ユーロで一段高の展開となり、一時は1ユーロ=1.3088 ドルと、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.3139ドルから水 準を切り上げている。欧州中央銀行(ECB)の政策決定会合を控え、 域内の高債務国をめぐる問題への対応を見極めたいとの姿勢がくすぶる 中、米雇用関連指標の好調を背景にドル買いに圧力がかかった。

バークレイズ銀行チーフFXストラテジストの山本雅文氏は、今回 のECB会合で、金融政策の正常化に向けた計画が示される見通しだっ たが、ユーロ圏の財政不安がくすぶる中で、状況改善に向けて緩和策が 継続されるとの安心感から、ユーロの買い戻しにつながる局面がみられ たと説明。ただ、「基本的には対症療法」に過ぎないとして、「根本的 な問題が解決するわけではない」ことから、ユーロの持続的な上昇の材 料にはなり得ないとみている。

前日の海外市場では一時1.3182ドルまでユーロ高・ドル安が進ん でいたが、この日の東京市場では、じり高に展開。日本時間午後3時 18分現在は1.3117ドル近辺で取引されている。ドル・円相場は前日 の海外市場で一時1ドル=84円40銭と2営業日ぶりの水準までドル 高が進行。東京市場も84円台を維持しており、同時刻現在は84円12 銭付近で取引されている。

ECBはこの日、政策決定会合を開く。ブルームバーグ・ニュース がまとめた市場予想によると、政策金利は過去最低の1%に据え置かれ る見通し。トリシェ総裁は前回会合時の記者会見で、「非標準的な措置 というものは本質的に、一時的な性質を持つ」と指摘。政策委員会は 「心を決めなければならない。どうするかを来月考える。集合の時は 12月だ」として、今回の会合で出口戦略の議論を進める可能性を示唆 していた。

米雇用指標が好調

一方、米国では1日に給与明細書作成代行会社のオートマティッ ク・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが 発表した給与名簿に基づく集計調査で、11月の米民間部門の雇用者数 が前月比で9万3000人増と、2007年11月以降で最大の伸びを記録し た。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)が1日に発表した地区連銀 経済報告(ベージュブック)では、12地区のうち、ボストンやサンフ ランシスコを含む5地区は、経済活動が「若干もしくは緩やかなペース 」で拡大したとし、ニューヨークやシカゴなど別の5地区は「経済活動 のペースが幾分か加速した」と指摘。「採用活動は大半の地区で幾分か 改善が示された」と記されている。

前日の米国債市場では、10年債の利回りが4営業日ぶりに上昇。

2.9%台に乗せ、一時は7月30日以来の高水準を付けた。そうした中、 この日の米国時間に新規失業保険申請件数が発表されるほか、あす3日 には11月の雇用統計の発表が控えている。

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