シンガポール政府系ファンド、世界の投資家から1年で99億ドル集める

シンガポールの政府系ファンド(S WF)、テマセク・ホールディングスとシンガポール政府投資公社(G IC)は、この1年に各国のどのSWFよりも株式や債券を発行し、 世界中の投資家から約99億米ドル(約8300億円)を集めた。

テマセクは昨年10月以降、ほぼ60億米ドルの債券を発行。その 子会社のメープルツリー・インダストリアル・トラストとGICの海 外物流部門グローバル・ロジスティック・プロパティーズは10月に 計51億シンガポール・ドル(約3300億円)規模の新規株式公開(I PO)を実施した。ブルームバーグが集計したデータによれば、これ はアジア太平洋地域で過去最高となった同月のIPO総額の10%を 占める。

政府関連企業や不動産に投資するSWFは、政府からの出資を減 らす中で資金の調達先として民間の投資家を重視しつつあり、借り入 れを通じてレバレッジを拡大している。アジアの経済成長ペースが他 の地域を上回る中、GICとテマセクはアジアへの資本流入を引き続 き活用する公算だ。

シンガポール・マネジメント大学の金融学准教授で、SWFへの 助言経験があるメルビン・テオ氏は「政府資金への依存度がこれから 減るという意味で、政府系の色合いは薄れるとみられているかもしれ ない」と述べ、SWFの民間からの資金調達について、「足元の投資チ ャンスをうまく生かす方法だ」と語った。

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