ルービニ教授:ユーロ圏危機、ポルトガルとスペインに感染リスク

米ニューヨーク大学のヌリエル・ ルービニ教授は1日、欧州債務危機がポルトガルとスペインに波及す るリスクがあるとし、ユーロ圏諸国の財政赤字拡大が懸念材料だと指 摘した。

同教授は台北での会議で、「今ではポルトガルとスペインに危機が 感染し、程度は軽いがイタリアやベルギー、その他のユーロ導入国に も影響が及んでいる」と語った。

アイルランドをめぐり850億ユーロ(約9兆3300億円)規模の救 済で合意した11月28日以後、債務危機の焦点はポルトガルとスペイ ンに移っている。ギリシャとアイルランド、ポルトガル、スペイン、 イタリア5カ国の10年国債利回りの平均はユーロ導入後の最高を記 録した。

ルービニ教授は、アイルランド救済の衝撃はギリシャの際に比べ 限定的だと述べた。欧州連合(EU)は5月、ギリシャ救済のため7500 億ユーロ規模の基金の設立を決めた。

同教授は米国について、連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩 和の効果もあり、リセッション(景気後退)二番底のリスクは4、5 カ月前に比べ後退したとの認識を示した。

ただ、「世界はもはや、米国が所得以上の消費をしてくれることに 頼ることはできない。そのようなパーティーは残念ながら終わりだ」 と語った。

新興市場

新興市場は内需拡大と自国通貨上昇によって世界経済の均衡回復 に寄与する必要があると指摘。「先進国・地域の大半と、新興市場経済 の大半の状況に大きな較差がある」とし、日米に加え一部欧州などの 先進国・地域は「U字型」のより「緩慢」な回復となり、新興市場国 は「V字型」の回復を遂げるだろうと語った。

また、新興市場国は長期的に資本の流れを管理することが課題に なるとして、各国は「流動性の壁」に直面していると指摘した。中国 が人民元の上昇を抑制していることに、他の諸国も追随しているとも 話した。

中国が世界の成長の唯一の「けん引力」であることはできないと し、「先進国の堅調な成長も必要だ」と述べた。さらに、中国では不動 産バブルが始まっており、一部のアジア諸国の不動産市場にも同様の 兆候が見られると指摘した。

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