アイルランド支援に投資家は不信任票、EUは債務危機対策強化必要も

アイルランド支援パッケージに 対する投資家の不信任票を受け、欧州当局はユーロを脅かす債務危機 への対策の強化を余儀なくされそうだ。

ソシエテ・ジェネラルやバークレイズ・キャピタルのエコノミス トらは、7500億ユーロ(約81兆円)規模のユーロ圏救済基金の増額 や、同基金を資産購入プログラムに作り変える案、救済の融資金利引 き下げ、ユーロ圏16カ国による共同の債券発行、欧州中央銀行(E CB)による大量資金供給といった選択肢を挙げている。

これらはすべて先例のない措置であり、メルケル独首相など欧州 の政治指導者は誰も、こうした措置が検討されていることを示唆した ことはない。当局がこれまで必死で作り上げた措置はユーロを防衛し 投機筋を引き離す目標には力不足であることが判明しつつあると、投 資家やエコノミストは指摘している。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) の欧州ポートフォリオマネジメント責任者のアンドルー・ボールズ氏 は、「繰り返し介入があったが、市場はまだ売りで対応している」と 述べ、「政策当局は国別のアプローチを超えて動くとともに、システ ム全体の課題を考える必要がある」と述べた。

ギリシャに次いでアイルランドがユーロ圏で2番目の外部支援を 受けることが決まってから2日目の30日、欧州市場は総崩れとなり、 ポルトガルなどの周辺国だけでなく、イタリアやベルギーといったユ ーロ圏の中核国にも売りが広がった。

ユーロはドルと円に対して10週間ぶりの安値に下落。欧州株式 相場は総じて下落した。イタリアとベルギー、スペインの国債は売ら れ、ドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)はユーロ導入 後で最高に達した。事情に詳しい複数の関係者によると、ECBはア イルランド国債を購入したという。

モルガン・スタンレーの共同チーフグローバルエコノミスト、ヨ アヒム・フェルズ氏は「周辺国の伝染病が広がっている」と述べ、 「一部の中核国も圧迫され始めている」と指摘した。

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