インドの経済成長率、政府目標を上回る公算-中銀に追加利上げ迫る

インドの2010年度(10年4月-11 年3月)の経済成長率は、政府が目標とする8.5%を上回る公算が大 きい。国内需要が海外のリスク要因を相殺する中、インド準備銀行(中 央銀行)は利上げ再開を迫られている。

11月30日発表されたインドの7-9月期の国内総生産(GDP) は前年同期比8.9%増。製造業やサービス産業が好調で、4-6月期 改定値と同率の伸びとなった。インド財務省の筆頭経済顧問、カウシ ク・バス氏はGDP発表後、インドは予想よりも早く9%成長を達成 する可能性があると語った。

インドの景気拡大は、自国通貨高や欧州債務危機に伴う輸出のリ スクや米雇用情勢で減速するアジアの近隣諸国とは対照的だ。金利が 引き上げられなければ、商品価格の上昇や信用の拡大、旺盛な消費を 通じてインドはインフレ再燃のリスクに直面しかねない。

JPモルガン・チェースのムンバイ在勤エコノミスト、サジド・ チノイ氏は「こうした経済インフラに対する緊張が高まり、一段と大 きなインフレ圧力を生じさせるだろう」と指摘。同氏は、インド中銀 が1月に政策金利を0.25ポイント引き上げると予想する。

国際通貨基金(IMF)での勤務経験を持つチノイ氏はまた、民 間投資の拡大に加え、発電などの産業の強化がインドの課題になると 語った。

「安心できる水準」上回る

インド中銀は今年6回利上げを実施したが、今後数カ月以内に追 加利上げを迫られる可能性がある。ブルームバーグ・ニュースがエコ ノミスト15人の予想をまとめたところ、10人が来年3月末までに政 策金利を引き上げるとみている。5人は同期間中に金利変更はないと 予想した。

ジェフリーズ・シンガポールのアジア担当チーフストラテジスト、 サイレス・ジャ氏は「インフレ圧力は依然としてかなり高い」と指摘。 「インドの成長率は向こう数年間9-9.5%の範囲となる公算が大き く、これは経済インフラへのインフレ圧力が加速することを意味する」 と語った。同氏は12月と1月の利上げを見込む。

インド中銀は11月2日に政策金利であるレポ金利とリバースレ ポ金利をそれぞれ0.25ポイント引き上げ、それぞれ6.25%、5.25% とした。スバラオ総裁は声明で、現行のインフレ率は「安心できる水 準」を依然として上回っていると説明した。

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