元シティ副社長・那珂氏が独立系証券社長に、投資銀ライバル

1日に営業を開始する独立系証券ス トームハーバー証券の社長に、シティグループ証券の副社長を6月に退 任した那珂通雅氏が就任した。日興シティグループ証券で金融商品本部 マネジングディレクターを務めた吉田康生氏や、元シティグループ証券 常務の梶原治天氏らも参画しており、大手投資銀行をライバルにプロ集 団がどこまでやるか、今後の動向が業界の注目を集めそうだ。

ストームハーバー証券は、ニューヨークやロンドン、シンガポール などで専門分野に特化したブティック型の証券会社を展開しているスト ームハーバー・パートナーズの6カ所目の拠点となる。那珂氏はブルー ムバーグのインタビューで「最大の強みは人。プロフェッショナルな集 団がすでにグローバルに配置されており、大手の銀行や投資銀行以外に こういった会社はあまりない」と強調した。

元シティグループ証券債券営業部長の相茶康也氏、同与信管理部マ ネジングディレクターの白井宏明氏、同金融商品営業部の永本琢也氏、 UBS銀行でウェルス・マネジメントを担当していた野口史朗氏、三菱 商事でエネルギー事業への投資を担当していた須田聡一朗氏など幅広い 人材をそろえた。

那珂氏は「投資銀行は巨大になるとともに自己ポジション(持ち 高)が肥大化。その結果、顧客のポジションと対立してしまうことも あった」と指摘。こういった金融危機前の問題を踏まえ、自己ポジシ ョンを取らず仲介に徹するのがストームハーバーの経営方針だと説明 した。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は「優れた商品力があれば今 後はブティック系の強みを出せるだろう」と話す。そのうえで「日本で は最初の敷居が特に信用力において高く、そこが一番のチャレンジにな るだろう」との見方を示した。

PE・不動産ファンドも販売

同社は主に債券や株式だけでなく、プライベート・エクイティ(P E)ファンドや不動産ファンド、エネルギー分野のファンドなども販売 する方針。那珂氏によると、同社には債券の専門家が多いことから、 「国内外の金利商品やクレジット、証券化商品などを含めた債券が7- 8割を占めることになる」と話した。

さらに、株式関連商品について那珂氏は「上場していない株式にフ ォーカスし、埋もれている未公開株を積極的に扱っていきたい」との考 えを明らかにした。特に、国内では高い技術を持っているものの市場で は正当に評価されていない中小企業が多いと指摘。国内のホテルやレス トランなどが提供しているサービスも世界最高水準といい、この分野に も目配りしていく。

「ジャパンパッシング」の結果として、海外の投資家や企業が見落 としている国内中小企業の技術やサービス業を積極的に海外へ売り込み たいと語った。同社は、金融機関などの機関投資家や事業会社、「プロ 投資家」とも呼ばれる純資産額が3億円を超える富裕層を対象に事業を 展開する。

「ライバルは大手投資銀行」と語る那珂氏は、東京を拠点にストー ムハーバー全体の約10%を稼ぐことが可能とみており、今後の事業の発 展に応じて、東京に現在約15人いる社員を2年以内に30人程度まで増 やす考えだ。

--取材協力:山崎朝子 Editor:Takeshi Awaji, Fukashi Maruta

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