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米国債:2年債上昇、アイルランド債務問題で逃避需要

米国債市場は2年債が上昇。 アイルランドの債務危機がポルトガルやスペインに波及する可 能性があるとの懸念から、比較的安全とされる米国債への需要が 高まった。

30年債利回りは下げを縮小した。一時は3週ぶり低水準を 付ける場面もあった。米連邦準備制度理事会(FRB)が6000 億ドルの国債購入計画の一環として、米国債を購入したのが背景 だ。シカゴ購買部協会が発表した11月の景気指数では、製造業 活動が市場予想を上回るペースで拡大したことが示された。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーディング責 任者、トーマス・トゥッチ氏は、「償還期間の長い国債は騰勢が ある程度失われた。過去数日間、値上がりが続いていたほか、経 済統計の内容も良好だった。また、月末の買いも終了。投資家は デュレーション(平均残存期間)になるとより保守的になりつつ ある」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨー ク時間午後5時10分現在、2年債利回りは前日比6ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01ポイント)下げて0.46%。10年債利 回りは2bp下げて2.8%。一時は7bp下げる場面もあった。 月間ベースでの利回りは14bp上げている。30年債は3bp下 げて4.11%。一時は11 月5日以来の低水準を付けた。月間ベ ースでは13bpの上げとなっている。

スワップスプレッド

2年物米金利スワップスプレッド(金利スワップレートと米 国債利回りとの格差)は3.98bp上昇の28.13ポイント。7月 以来で最大だった。スワップスプレッドは投資家の信用リスクを 計る指標として使用される。

FRBは68億ドルの国債を購入。償還期限2014年―2016 年の国債が対象だった。前日は94億ドルの国債を購入した。

アイルランドは28日、ギリシャに続く国際支援要請国とな った。アイルランドの救済策には850億ユーロが投じられる。 モーガン・キーガンの債券資本市場部門プレジデント、ケビン・ ギディス氏は「市場はアイルランド救済の取り組みに困惑してい る。投資家はまだ救済が続くのではと不安に思っている」と述べ た。

米10年物国債と同年限のドイツ国債との利回り格差は9.8 bpに縮小。今年4月には2006年以来で最大の90bpまで拡 大する場面もあった。

シカゴ製造業景況指数

シカゴ購買部協会が発表した11月のシカゴ地区の製造業景 況指数(季節調整済み)は62.5と、前月の60.6から上昇し、 4月以来の高水準となった。ブルームバーグ・ニュースが実施し たエコノミスト調査の予想中央値は59.9だった。同指数は50 が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

11月の消費者信頼感は5カ月ぶりの高水準に上昇した。

ブルームバーグが銀行や証券会社を対象にまとめた調査に よると、米国債は年内上昇が続き、来年は下落すると予想されて いる。年末時点での10年債利回りは2.62%が予想され、来年 末は3.23%が見込まれている。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、 11月の米国債リターン(投資利益率)は0.85%のマイナス。3 月以降で最大の落ち込みだった。S&P500種株価指数は

0.38%のプラス。なお年初来では米国債リターンは7.7%のプ ラスとなっている。S&P500 種は5.69%のプラス。

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