コンテンツにスキップする

NY外為:ユーロが10週ぶり安値-リスク回避の動き

ニューヨーク外国為替市場で は、ユーロがドルと円に対し約10週間ぶり安値に下落した。欧州 の債務危機が拡大するとの観測を受け、高リスク資産を回避する動 きが広がった。

円は主要16通貨すべてに対して上昇した。ポルトガルやイタ リア、スペインの国債値下がりや世界的な株価下落を手掛かりに円 は買われた。通貨のボラティリティ(変動性)を表す指数は7月以 来の高水準に上昇。これを受け、高利回り資産を買う動きが後退し た。

UBSの為替ストラテジスト、アメリア・ブルドー氏は「外為 市場は依然として欧州の金利動向やユーロ圏周縁国経済の問題に大 きく左右されている」と指摘。「リスク回避の動きだ。欧州から重 大なニュースが出てくるリスクがあまりにも高いためだ」と説明し た。

ニューヨーク時間午後4時24分現在、ユーロは対ドルで前日 比1.1%安の1ユーロ=1.2985ドル。一時1.2969ドルと、9 月15日以来の安値を付けた。月間ベースでは6.8%安と、8月以 降初の値下がりとなっている。

対円では1.8%安の1ユーロ=108円66銭(前日は110円 60銭)。一時108円35銭と、9月15日以来の安値となった。 円は対ドルでは0.7%上昇し、1ドル=83円69銭(前日は84円 26銭)。

逃避目的の円買い

ドイツ銀行のG10為替ストラテジーの世界責任者アラン・ラス キン氏(ニューヨーク在勤)は「欧州をめぐる懸念が続いていること を受け、投資家は逃避先として円買いに傾いている」と指摘。「リス ク回避の市場環境の中で、円がドルに対しても上昇するという従来の 動きが見られている」と述べた。

スウェーデン・クローナとノルウェー・クローネは主要通貨の大 半に対して値下がり。クローナは対ドルで0.7%安の1ドル=

7.0302クローナ。クローネは0.9%下げて6.2113クローネ。

ブルドー氏は「これらの通貨はリスク投資と関連している。リス ク回避の環境では、北欧の通貨が反応する」と述べた。

JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数は一時、

2.1%上昇の13.14と、終値ベースで7月5日に付けて以来の高水 準となり、キャリー取引のリターン低下につながった。低金利通貨で 資金を調達し高金利通貨で運用するキャリー取引では、ボラティリテ ィが低下すると取引にはプラスとなる。

「リスクと関連」

シティグループのG10通貨戦略責任者、スティーブン・イング ランダー氏(ニューヨーク在勤)は「きょうは、どの国の財政状態が 健全で、どの国が問題かというような話を超えた状況にある。どの資 産がリスクと関連し、そうしたリスク資産を売ることができるのかと いうのが現在の状況だ」と指摘。「この根源にあるのはソブリン債問 題への懸念、2週間前よりも拡大している懸念だ」と述べた。

アイルランドへの850億ユーロの救済パッケージが承認された 28日以降、欧州債務危機の悪化懸念はポルトガルとスペインに移っ ている。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ポ ルトガルの外貨建ておよび現地通貨建ての長期と短期のソブリン信用 格付けをクレジットウオッチ・ネガティブに指定した。現在の格付け は長期が「A-」、短期は「A-2」。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE