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五十嵐財務副大臣:法人税率下げ幅を5%から縮小検討-政府税調

政府税制調査会は2011年度税制改 正の焦点となっている法人税実効税率の5%引き下げについて、下げ 幅を縮小する方向で検討を始めた。大幅な税収減を補う代替財源の確 保が困難と判断した。五十嵐文彦財務副大臣が30日夜、同省内で開い た記者会見で明らかにした。

五十嵐氏は「十分に要求官庁で代替財源を見いだしていただけれ ば5%引き下げの可能性はある」としながらも、「現時点では十分な 財源が出されていない。そうであれば、5%は必然的に無理になる」 と述べ、財源が確保できる範囲内での引き下げを検討する可能性を示 唆した。

財務省は法人税減税に伴う税収減 (国税分)が1.4兆円から2.1 兆円に上ると試算。経済産業省に租税特別措置の見直しによる同規模 の財源確保を求めていた。これに対し、経産省は減価償却制度の見直 しや繰越欠損金の使用制限などで約5000億-6000億円程度を確保す るとしたものの、単年度ベースで見合いの財源を確保するのは困難と 反発している。

また、民主党税制改正プロジェクトチーム(PT)の古本伸一郎 事務局長は法人税率引き下げをめぐって「経済成長の視点からネット 減税でないと意味がない」と主張。財務省が代替財源として挙げてい た石油化学製品の原料となるナフサ免税や研究開発税制の廃止などに ついても、PTの政府への提言案は「行き過ぎた課税ベース拡大は経 済成長を阻害する」と、反対を表明している。

菅直人首相は9月の「新成長戦略会議」で、法人実効税率の引き 下げについて「課税ベースの拡大などによる財源確保と併せて、11年 度予算編成・税制改正作業の中で検討し結論を得る」よう指示。目玉 政策として欧米に比べて高水準にある同税率を引き下げ、企業の国際 的な競争力強化を狙っている。ただ、経済界からは課税ベース拡大に よる負担増と引き換えの減税には慎重な意見が強い。

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