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11月29日の米国マーケットサマリー:ユーロと株下落、危機感根強く

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3122 1.3242 ドル/円 84.24 84.10 ユーロ/円 110.54 111.37

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,052.49 -39.51 -.4% S&P500種 1,187.76 -1.64 -.1% ナスダック総合指数 2,525.22 -9.34 -.4%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .51% +0.00 米国債10年物 2.83% -.03 米国債30年物 4.15% -.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,367.50 +3.20 +.23% 原油先物 (ドル/バレル) 85.75 +1.99 +2.38%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルと円に対し約2カ 月ぶりの安値に下落。850億ユーロのアイルランド支援策がまとまっ た後も欧州ソブリン債危機の悪化懸念を抑えられず、ユーロ売りにつ ながった。

ユーロはこのままいけば月間ベースで、主要16通貨中で最大の 下げ通貨となる。世界的な株価下落や、スペインやポルトガルの国債 保証コストが上昇したことも手掛かりにユーロは値下がりしている。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏 (ニューヨーク在勤)は「きょうユーロを動かしているのは、アイル ランドの救済策が発表された後も続く欧州ソブリン債をめぐる懸念だ」 と指摘。「市場を落ち着かせることを狙った措置も多少あったが、な お多くの不透明感が漂っていることから、市場ではユーロを売る動き が続いている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時21分現在、ユーロは対ドルで前週末 比0.9%安の1ユーロ=1.3122ドル。一時1.3064ドルと、9月 21日以来の安値を付けた。対円では0.7%下げて110円55銭(前 週末は111円37銭)。一時110円26銭と9月15日以来の安値と なった。

円はドルに対しては0.2%下げて1ドル=84円24銭(前週末は 84円10銭)。一時84円41銭と、9月27日以来の安値を付けた。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。アイルランドの救済がまとまったものの、欧 州の債務危機が南欧地域に波及するとの懸念払しょくには至らなかっ た。

ヒューレット・パッカード(HP)とコカ・コーラが大きく下 落し、ダウ工業株30種平均の値下がり率上位に付けた。ウェル ズ・ファーゴとバンク・オブ・アメリカ(BOA)を中心に金融株 は上昇し、主要株価指数の下げ幅縮小に貢献した。

ビザは値下がり。携帯ネットワーク運営会社に市場シェアを奪 われる可能性があるとするアナリストの指摘がきっかけ。スターバ ックスも安い。クラフト・フーズは、両社間の販売契約を打ち切ろ うとするスターバックスの試みに対抗する考えを明らかにした。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前週末比0.1%安の1187.76。一時は1.3%値下がりす る場面もあった。ダウ工業株30種平均は39.51ドル(0.4%) 下落の11052.49ドル。

PNCウェルス・マネジメントの主任投資ストラテジスト、ウ ィリアム・ストーン氏は「市場を困惑させる材料が数多くあるよう だ」と指摘。「欧州の金融危機が健全な経済を抱える国やユーロの 存続に影響を及ぼすとの懸念が存在する。この問題は解決には程遠 いようだ。市場が現在の状況に満足していられるのかどうか不明だ」 と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。10年債は3営業日の続伸。アイルランド救 済で合意が成立したものの欧州のソリン債危機は収まらないとの懸念 を背景に、安全逃避先として米国債が買いを集めた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は来年6月までの6000億ドル の米国債購入策の一環として、この日94億ドルの米国債を購入した。 米国債は一時、ユーロ圏各国が850億ユーロのアイルランド支援策を まとめたことを受けて、下げる場面もあった。

ジェフリーズ・グループの米ドル・デリバティブ取引責任者、ク リスチャン・クーパー氏は、「次は何が起きるのかを懸念している」 と述べ、「欧州中央銀行(ECB)が効果的な安全網としてどの程度 機能するのか、また市場にはどのような未知の要素があるのかといっ た疑問は、どの時点で問いかけていいのだろうか」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時48分現在、10年債利回りは前営業日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の2.82%。同年債(表面利回り

2.625%、償還2020年11月)価格は12/32高の98 9/32。10 年債利回りは月間ベースで22bp上昇、年間では102bp下げている。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3営業日ぶりに上昇。欧州ソブリン債 危機を受けて安全な逃避先としての需要が高まるとの思惑から買いが 入った。

アイルランドの救済がまとまったものの、欧州の債務危機が拡大 するとの懸念は残り、ユーロは対ドルで2カ月ぶりの安値に下落した。 金は年初から25%上昇、9日には1オンス=1424.30ドルと最高値 を更新した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レ シュ氏(シカゴ在勤)は「通貨の価値が下落すると価値を維持するも のに資金が向うが、その投資対象は今のところ金だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前営業日比3.20ドル(0.2%)高の1オンス=1367.50ド ルで終えた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は大幅反発。2週間ぶり高値に上昇し た。感謝祭後の週末の消費が昨年を上回ったことが、景況感改善の兆 候と受け止められた。

全米小売業協会(NRF)によると、年末商戦最初の週末の買 い物客の平均支出額は昨年比で6.4%増加した。また今年の冬が平 年より厳しい寒さになるとの予報を受け、米北東部と欧州の暖房用 燃料の需要が押し上げられるとの見方が強まったことも原油の買い 材料。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ のマイケル・リンチ社長は、「まずまず好調の小売り環境が市場の 目を引き、原油価格を押し上げた」と指摘。「寒冷な天候は季節の 終わりよりも初めの方が市場には強気な材料になる。平年より早く 暖房を使い始め、そのまま使用を続けるとすれば好材料だ」と説明 した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 営業日比1.97ドル(2.35%)高の1バレル=85.73ドルで終了 した。今月11日以来の高値で引けた。

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