コンテンツにスキップする

欧州財務相、危機対応の妥協案承認-投資家の損失負担めぐる内容後退

欧州の財務相らは、2013年より後 にソブリン債危機が発生した場合の支援について、フランスとドイツ の妥協案を承認した。メルケル独首相は投資家が納税者とともに損失 や救済コストを負担することを求めていたが、その内容を後退させる 妥協が図られた。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の28日の声明文によると、 投資家は「ケース・バイ・ケース」で損失負担を要請される。この提 案は、暫定的な危機対応制度が2013年に期限切れとなった後に発行さ れる債券に関する「共同行動条項」に対処するもの。こうした条項に よって、債券保有者の契約条件変更が可能になる。

市場より政治の優越性を確保したいメルケル首相は、ユーログル ープのユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)や欧州中央銀行 (ECB)のトリシェ総裁と意見が対立している。スペインとアイル ランドの首脳も、投資家の不安をあおり借り入れコストを押し上げた としてメルケル首相を批判している。同首相は18日、債権者も救済コ ストを負担する必要があることを「絶対的に確信している」と述べて いる。

トリシェ総裁は妥協が図られたことについて、「原則が十分に明確 化されることが極めて必要だ」として、容認する考えを表明。財務相 らの見解は「われわれの観点から有益な明確化」だったと述べた。

一方、ベルリン自由大学財政学研究所のアーウィン・コリアー教 授はインタビューで、「恐らくメルケル首相は今回の合意について、E CBとフランス、欧州委員会を引き込んだことから勝利だと主張する だろう」とした上で、「ただ、妥協案では債券保有者が自動的に損失を 負担することが削除されており、かなり後退した」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE