コンテンツにスキップする

バルト海の難破船で発見の世界最古のシャンパン、200年後の今も甘く

世界最古のシャンパンは海底で約 200年もの間、眠っていた。その味は今でもとても美味だ。

発見されたシャンパンのうち2本の栓が17日、開けられた。シャ ンパンは7月に、バルト海にあるフィンランドの自治領、オーランド諸 島の南方、水深50メートルの海底に沈む難破船で発見された。オーラ ンド諸島は6500もの島々から成る。

シャンパンの一部の栓を詰め替えていたオーランド当局は、今月 16日になって2種類のシャンパンが含まれていることを発見した。ヴ ーヴ・クリコとジュグラーで、ジュグラーについては現在ではワイナリ ー、ジャクソンの一部となっている。168本が発見されたが多くは破損 したり汚れたりしていた。

わたしは味見を許可されたジャーナリストの1人として、オーラン ド諸島唯一の町マリエハムンの文化センターを訪れた。

年代物にふさわしく、いずれのシャンパンも甘い。ジュグラーは深 く濃厚な味わい。まるでオレンジとレーズンが香るクリスマスケーキの ようだ。ヴーヴ・クリコの方はより軽く華やかで複雑な味わいだ。とも に185年前の物とみられる。

ヴーヴ・クリコの製造業者の一人で今回シャンパンの保存に協力し ているフランソワ・ホートケール氏によると、シャンパンメーカーが保 有している最も古いシャンパンは1893年に製造された物だという。

ホートケール氏は17日のインタビューで「昨日コルク栓を詰め替 えた。当時クリコ家を支えたマダム・クリコはバルト海地域でたくさん シャンパンを販売したので、当社が製造した物も見つかるかもしれな い。一つ一つのコルク栓をそっと抜き取ると、『ランス』などおなじみ の地名が書かれていた。それは、わたしのキャリアと、多分わたしの 人生の中で最高の瞬間だった」と語る。

正確な年代は不明だが、海洋考古学者らは、シャンパンを積んでい た2本マストのスクーナー船が19世紀初期から中期の物とみている。 オーランド諸島のウェブサイトに文化財保護委員会が掲載した文書によ ると、船に積まれていた食器類はスウェーデンの陶磁器メーカー、ロー ルストランドの工場で1780-1830年に製造されたとみられる。ダイバ ーらは世界最古とみられるビールの瓶も発見した。

先にこれらのシャンパンのうちの1本が海面に引き上げられた際、 圧力の変化によりコルク栓が開いた。ダイバーの一人が瓶を振り上げて 飲んでみた。海水の味がするかと思ったら、おいしいと分かった。

ダイバーらはプラスチック製の容器で少し飲んだ後、再び栓をし、 翌日味見をしてもらうためにソムリエのエラ・グルスナー・クロムウェ ルモーガン氏の元に持って行ったという。

クロムウェルモーガン氏は、地元紙に対し「驚くほど古いという事 実があるにもかかわらず、ワインには新鮮さがあった」と指摘。「いず れにしても弱ってはいない。むしろ、切れのある酸味があり、それが甘 さを際立たせている。最後に、非常にはっきりとオーク材のたるに保存 されていた味がする」と語った。 (リチャード・バインズ)

(バインズ氏はブルームバーグ・ニュースの芸術・娯楽部門の主 任料理評論家です。この記事の内容は同氏自身の見解です)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE