世界の食料価格:さらに上昇か-穀物など農産物に続き食用油も高騰へ

今年に入って農産物価格が高騰す るなか、食用油価格の上昇も穀物に追い付きつつある。需要が過去最高 水準に達し、在庫が過去17年で最大の落ち込みを示すと予想されてい るためだ。

米農務省のデータによると、中国とインドの消費が11%増加する ため、大豆油とパーム油の在庫は向こう1年間に12%減少すると予想 されている。これらの食用油はスイスの食品メーカー、ネスレや英・オ ランダ系日用品メーカーのユニリーバの商品のほか、ヘルマン製のマヨ ネーズやチョコレートバー「スニッカーズ」などに広く利用されてい る。国連によると、食料価格は9月に、2008年の食糧危機以来の高水準 に達した。この年にはハイチやエジプトで暴動が発生した。

食品成分関連の販売・顧問会社、インターナショナル・フード・プ ロダクツ(ミズーリ州)の商品調達担当スペシャリスト、スティーブ・ ニコルソン氏は「中国経済は成長しており、来週や来月、あるいは来年 に食料消費が減少する理由は見当たらない」と指摘。「過去2000年間 は食料生産を増やせたが、中国など新興国の需要に十分対応できるだけ のペースで増産し危機を回避することができるだろうか」と問い掛け る。

ブラジルやインド、中国の富の増加により穀物や乳製品、食肉、食 用油の需要が拡大している。価格上昇により、株式公開しているパーム 油生産会社としては世界最大のマレーシアのサイム・ダービーなどの企 業が恩恵を受ける一方、中国やインドなどの政府は輸入拡大や輸出削 減、在庫売却により食料価格上昇を抑制しようとしている。

ドアン・アドバイザリー・サービシズ(セントルイス)のシニアエ コノミスト、ビル・ネルソン氏によると、中国の1人当たりの植物油消 費は過去10年間で2倍以上に増加している。

農産物高騰

今年はカナダやパキスタン、中国が洪水に見舞われる一方、ロシア や欧州全域では干ばつが発生し穀物に被害が出た。これを受け、先物8 銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のGSCI 農産物指数は、トウモロコシや小麦、コーヒー、綿花主導で今年に入っ て30%高騰している。

バターや大豆油など商品22銘柄で構成するCRBロイターズ米国 スポット工業原料指数は10月25日に過去最高水準に達した。国連の 指数によると、食肉価格は8月に20年ぶりの高水準に上昇した。

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