10月29日の米国マーケットサマリー:30年債続伸、物価指標弱く

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3919 1.3930 ドル/円 80.46 81.03 ユーロ/円 111.99 112.87

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,118.49 +4.54 +.0% S&P500種 1,183.26 -.52 -.0% ナスダック総合指数 2,507.41 +.04 +.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .34% -.02 米国債10年物 2.61% -.05 米国債30年物 3.99% -.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス)1,357.60 +15.10 +1.12% 原油先物 (ドル/バレル) 81.36 -.82 -1.00%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルがほとんどの主要通貨に対 して下落。米連邦準備制度理事会(FRB)の国債購入について市 場は、インフレ鈍化で規模が大きくなるとみている。

ユーロは円に対して下落。欧州連合(EU)がデフォルト(債 務不履行)に直面する各国への対応として恒久的なメカニズムの構 築を協議するなか、債務危機が再び発生するとの懸念が広がった。 ドルは円に対して下げを拡大した。来週の米連邦公開市場委員会 (FOMC)会合を控え、この日発表された第3四半期(7-9月) の米個人消費支出(PCE)価格指数は伸びの鈍化が示された。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナ リスト、オマー・エシナー氏は、「来週FRBが発表する刺激措置 の規模で、今後のドルの動向が決まるだろう」と指摘。「概してド ル安の環境にあっても、ユーロは結局、債務やデフォルトの懸念で 上値を抑えられるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時30分現在、ドルは円に対して前日 比0.7%安の1ドル=80円47銭(同81円03銭)。25日には 80円41銭と、15年ぶり安値を付けていた。ドルはユーロに対し て0.2%高の1ユーロ=1.39ドル(前日は1.3930ドル)。ユ ーロは円に対して0.9%安の1ユーロ=111円84銭(同112円 87銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は買いが優勢。四半期利益が市場予想を上回ったマ イクロソフトに買いが入った。米国の第3四半期(7-9月)実質 国内総生産の速報値は市場予想と一致した。S&P500種株価指数 は、月間ベースでは2カ月連続上昇となった。

マイクロソフトは法人需要が好調で利益が予想を上回った。オ ンライン求人・求職サービスのモンスター・ワールドワイドは急伸。 10-12月(第4四半期)の利益見通しを引き上げたことが好感さ れた。一方、石油大手シェブロンは利益が市場予想を下回ったこと が嫌気され下落。製薬大手のメルクも安い。同社は鎮痛剤「バイオ ックス」をめぐる訴訟関連コストが利益を押し下げたと明らかにし た。

米証券取引所全体の騰落比率は約7対5。ニューヨーク時間午 後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は0.1%未満下落 の1183.26。今月は3.7%高となった。ダウ工業株30種平均は

4.54ドル(0.1%未満)上げて11118.49ドル。

セキュリティー・グローバル・インベスターズのファンドマネ ジャー、マーク・ブロンゾ氏は、「株式相場はこう着状態にある」 と指摘。「GDPは予想通りだった。これを受けて米連邦準備制度 理事会(FRB)が量的緩和第2弾について考えを変えるかは分か らない。FRBが市場にサプライズを与えないようディーラーから 意見を募っていることを忘れてはならない。株式相場はこれまで非 常に良い動きを見せており、今はそれを消化している段階だ」と述 べた。

◎米国債市場

米国債相場は30年債が続伸。第3四半期(7-9月)の実質国 内総生産(GDP)統計で、食品とエネルギーを除く個人消費支出 (PCE)コア価格指数が市場予想を下回ったことから、連邦準備 制度理事会(FRB)は量的緩和策で償還期限の長い国債の購入を 増やすとの見方が広がった。

30年債は月間ベースでの下げを縮小した。ゴールドマン・サ ックス・グループが、FRBの国債購入の対象は30年債を含めす べての年限にわたる公算が大きいとの見方を示したのも材料視され た。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーダー、ダン・ マルホランド氏は、「インフレ統計の内容は予想よりも弱かった」 と指摘。「GDPは将来に向けて明るい材料ではあるが、インフレ 統計がFRBの量的緩和策の判断を左右する」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時1分現在、30年債利回りは前日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の4%。利回りは今月、31bp 上昇した。同年債価格(表面利率3.875%、償還期限2040年8 月)は前日比7/8上げて97 27/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。月間ベースでは3カ月連続で 上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)の国債購入拡大でドル の価値が下落し、代替投資としての金の魅力が増すとの見方から買 いが入った。

金は今月3.7%上昇。一方、ドルは主要6通貨のバスケットに 対して1.9%下げた。11月2-3日の連邦公開市場委員会(FO MC)会合で量的緩和が決定されるとの観測が背景にある。金は今 月14日に1オンス=1388.10ドルと最高値を更新した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ) のヘッドディーラー、フランク・マギー氏は、「市場は追加の金融 緩和を予想し、それを見込んだ値動きになっている」と指摘。「金 の上昇が止まるのはFRBが口先だけで行動が伴わない場合だ。上 昇を支えるにはFRBが市場で国債を購入していることを示す明確 な証拠が必要だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場12月限は前日比15.10ドル(1.1%)高の1オンス=

1357.60ドルで終えた。年初からは24%上昇しており、このまま いけば年間ベースで10年連続高となる。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は下落。外国為替市場でドルがユー ロに対して持ち直したことから、代替資産としての原材料投資が手 控えられた。

欧州で債務危機が再来するとの懸念を背景に、ドルは上昇。こ れを受けて原油先物は0.9%下落した。10月の米消費者マインド 指数は2009年11月以来の水準に落ち込み、個人消費の先行きが 懸念されている。

エネルギー顧問会社、オイル・アウトルックス・アンド・オニ オンズ(ヒューストン)のカール・ラリー社長は、「ドルが堅調を 維持する限り、原油価格には下押し圧力がかかり続ける」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は 前日比0.75ドル(0.91%)安の1バレル=81.43ドルで終了し た。過去1年間では2%、月初来では1.8%の値上がり。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE