野村HD:7-9月は96%減益11億円-トレーディング不振

国内証券最大手の野村ホールディン グスの7-9月(第2四半期)連結決算(米会計基準)は、純利益が前 年同期比96%減の11億円となった。為替変動や市場環境の悪化でトレ ーディング収益が振るわなかったほか、国内営業での株式委託手数料や 投資信託の販売手数料の減少が影響した。

野村HDが29日、東証に開示した決算短信などによると、7-9 月期の収益合計は前年同期比9.8%減の3204億円だった。トレーディン グ益が31%減の1030億円、投資銀行業務手数は60%増の249億円、委 託・投信募集手数料は12%減の835億円、アセットマネジメント手数料 はほぼ横ばいの337億円だった。

7-9月期の純利益は、ブルームバーグ・ニュースが集計したアナ リスト8人の予想中央値14億円を下回った。海外拠点の税引き前損益 では、欧州が137億円の赤字(前年同期は127億円の黒字)、アジアが 49億円の赤字(同4億円の黒字)と低迷。体制整備を進める米国は44 億円の黒字を確保したが、前年同期の70億円から減少した。

野村は「ワールドクラス」の経営を目指しリーマン・ブラザーズの 欧州・アジア買収や米国事業の強化を図っている。しかし、7-9月期 純利益は、UBSが16億6000万スイス・フラン(約1380億円)、ゴー ルドマン・サックスが19億ドル(約1500億円)など競合先に大きく水 をあけられている。

「増資必要ない」国際規制への対応で

決算会見で仲田正史執行役兼財務統括責任者(CFO)は、「ホー ルセールは9月に入り回復しており下期スタートは順調」と指摘した。 国際展開する金融機関に狭義の中核自己資本(TIER1)比率で最低 7%を求める方向の規制について、導入予定の13年3月で12%を想定 しており、「規制対応での増資は必要とは考えていない」と述べた。

ドイツ証券の村木正雄アナリストは、野村HDの海外事業ついて 「リーマン承継による欧州やアジアの収益シェア拡大は一巡した」と指 摘。米市場については「収益プールが大きくシェアが低い野村にとって は魅力的なマーケット」ではあるものの、「厳しい環境が続く中で人材 確保など先行投資に見合った収益化が課題」とみている。

ブルームバーグ・データによれば、株式・債券の引き受けで7-9 月期の野村は、株式関連で国際石油開発帝石やみずほフィナンシャルグ ループの公募増資など18件、円債では64件を獲得した。

東京証券取引所の資料によると、7-9月期の1日当たりの株式売 買代金(第1部、2部、マザーズ合計)は1兆2574億円で、前年同期 に比べると17%減少した。同期間の日経平均株価は8月末に年初来安値 をつけるなど低迷したが、その後に回復して騰落率は0.1%下落だった。

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