シャープ:今期利益予想を下方修正-パネル需給悪化響く

液晶パネル国内最大手のシャープは 28日、今期(2011年3月期)の純利益予想を300億円に下方修正した。 従来予想は500億円。大型液晶市場の急速な需要減退に伴い生産調整に 追い込まれたほか、下期も大型液晶パネルの価格下落や期初想定を上回 る円高が見込まれるため。

シャープの今期純利益予想は、ブルームバーグ・データによるアナ リスト24人の予想平均値382億円を下回った。営業利益予想は従来の 1200億円から900億円に、液晶パネル事業の営業利益も従来の430億円 から170億円にいずれも下方修正した。

都内で会見した片山幹雄社長は、下期の液晶パネルの需給について 「けっして楽観できる状況ではない」と言い、今後の価格動向も「下落 が進むとみている」と語った。液晶パネルの生産拠点である堺工場(大 阪府堺市)の稼働率は「落とす計画」と述べ、具体的な数値は公表を 控えた。すでに米国の薄型テレビ市場では前年割れの状態が続いてお り、「クリスマス商戦を期待しているが、非常に不透明だ」という。

堺工場は昨年10月に操業を開始。当初の生産能力は月産3万6000 枚でスタート。その後はフル生産状態が続き、7月に7万2000枚まで能 力を引き上げたが、在庫増などで需給が悪化。8月上旬から約10%の減 産に踏み切った。9月には減産を終了したが、現在は市場動向を見なが ら生産調整している。

通期の売上高予想は同13%増の3兆1000億円と従来のまま据え置 いた。国内での販売好調が見込まれる液晶テレビや太陽電池など一部主 要商品の売上高見通しは従来計画から上乗せしたが、液晶パネルなどの 市場の先行き不透明感と円高の影響を考慮した。

下期の想定為替レートは1ドル=82円(従来は88円)と円高方向 に見直した。ユーロは従来通り110円とした。シャープの場合、為替相 場で1円振れるごとに、営業利益に対してドルで約10億円、ユーロでは 約12億円変動する。

4-9月期の純損益は143億円の黒字(前年同期は177億円の赤 字)、売上高は1兆5039億円と前年同期比17%増、営業利益は435億円 と前年同期の約28倍となった。9月末配当は1株当たり10円、期末配 当は未定としている。

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