世界のIPO市場でアジア企業のシェアが急拡大-米国勢は低迷

アジアの新規公開株に対する需要 が記録的勢いを見せていることから、世界の新規株式公開(IPO) 市場シェアで米国勢が過去最低水準に低迷している。中国やマレーシ ア、インドの企業がかつてないペースで株式公開を進めていることが 背景にある。

中国の江蘇熔盛重工集団とマレーシアのペトロナス・ケミカル・ グループ、オーストラリアのQRナショナルが早ければ来月の実施に 向けて準備を進めるIPOは、合計で100米億ドルを超える規模とな る見込み。ブルームバーグのデータによると、今年これまでのIPO は総額1340億米ドル。香港のAIAグループとインドのコール・イン ディアによる今月のIPOの合計額は、今年の米国のIPO総額にほ ぼ匹敵する。世界のIPO市場に占める米企業のシェアは11%に縮小 している。

投資家はアジアの新規公開株に対し、来年の利益の24倍の価格を 付けている。これは米国株の株価収益率(PER)平均の2倍に上る。 その理由はアジアの新規公開企業の売上高が米企業の5倍の伸びを期 待できるためだと、ウィリアム・ブレアやデルテック・アセット・マ ネジメントは分析している。世界で最も高い経済成長率や過去最低の 債券利回りを背景にアジアの新規公開株への需要が高まる一方、米企 業は大恐慌後で最長のリセッション(景気後退)からの回復期にあると デルテックは指摘した。

アライアンスバースタインのニューヨーク在勤エコノミスト、ジ ョー・カーソン氏は、アジアは「資金調達と投資の機が熟した環境に ある」と述べ、「力強い成長への期待が根底にある」と分析した。

ブルームバーグの集計データによると、世界のIPOに占めるア ジアのシェアは1999年の12%からほぼ6倍に拡大した。一方、米国 のIPOの総額は同期間に75%減少した。中国のIPOがアジアの伸 びのけん引役で、今年は760億ドルに達している。

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