円金利先物は上昇、日銀会合前倒しで追加緩和の憶測も-短期債堅調

東京金融取引所のユーロ円3カ 月金利先物相場は上昇(金利は低下)。日本銀行が次回の金融政策決定 会合の日程を前倒ししたことで、早期の追加緩和の憶測が出たことが買 いを促した。資産買入策の内容が明らかになり、2年以下の短期債相場 は買いが優勢だった。

金先の中心限月2011年6月物は前日終値99.685を挟んで99.68 -99.69で推移していたが、会合の結果が発表された午後は99.69-

99.695にレンジを切り上げた。前日まで下落基調が続いていたため、 買い戻しが入りやすかったとの声が多かった。

日銀はこの日の会合で、5日に発表した資産買入基金の資産ごと の金額など具体策を発表。社債やコマーシャルペーパー(CP)の対象 格付けを以前の買入策より緩和した。また、次回会合は11月15、16 日から4、5日に前倒しされ、量的金融緩和が予想される11月2、3 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の直後に設定された。

国内大手銀行のディーラーは、決定会合の日程の前倒しは追加緩 和の思惑を呼び、先物が買われる場面もあったと指摘。2年以下の社債 や国債が0.1%に向けて低下していく可能性もあり、日銀の積極的なリ スクテイクが予想以上の効果を出すとの見方も示した。

買い入れ下限0.1%

日銀の買入資産は、BBB格相当以上の社債(1-2年物)が 5000億円、a-2格相当以上のCPは5000億円、TBは2兆円、国 債(1-2年物)は1兆5000億円。いずれも下限0.1%からの利回り 格差方式の入札で実施される。

国内大手行のディーラーは、市場で売りが少ない1-2年物の社 債が0.1%近くまで買い進まれると、0.13%の2年国債にも影響が出 てくると指摘。CPも低格付けの発行が増えれば、貸出金利を押し下げ る可能性があるという。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「TBも国債も一律、0.1%か らの利回り格差で入札されるため、TBは1年物、国債は2年物ほど日 銀に売りやすくなる」という。この日のTB1年物は0.11%の買い気 配、新発2年国債は0.13%で推移した。

信用リスク

セントラル短資の金武審祐執行役員は、日銀の対応について、 「これまでの短期金利の低下から信用リスクプレミアムの圧縮まで踏み 込み、思い切った措置だ」と評価。決定会合の前倒しについては、「為 替相場次第で基金を早速拡大する可能性もある」との見方を示した。

国内大手銀行の資金担当者も、これまでリスク資産の購入に慎重だ った日銀が買入基金を容易に拡大しようとしていると指摘。中長期的に はバブルを生じさせるリスクを含むとの見方を示した。

一方、日銀が公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で は、11年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)は委員の 中心値で前年度比0.1%上昇と、予想外に7月中間評価の見通しが維持 された。市場では、11年度中にデフレ脱却を目指す政府の方針を配慮 したのではないかとの見方も出ていた。

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