日本株小安い、資源一角や紙パ、ガラス下げ-好業績株には選別買い

東京株式相場は小幅安。原油など 海外商品市況の下落を嫌気し、鉱業や非鉄金属など資源関連株の一角 が売られた。アナリストの弱気判断を受けたパルプ・紙株も下落、7 -9月利益が前四半期比で減益になったもよう、と一部報道で伝えら れた旭硝子を中心にガラス・土石製品株も安い。

一方、今期利益予想を増額したキヤノンが急反発したほか、好業 績を確認したJR東海、富士通、ヤマダ電機なども選別的に買われ、 相場全般を下支えした。日経平均株価の終値は前日比21円(0.2%) 安の9366円3銭、TOPIXは同3.43ポイント(0.4%)安の814.33。

しんきんアセットマネジメント投信の藤本洋主任ファンドマネー ジャーによると、投資家は「来週の米連邦公開市場委員会(FOMC) 待ち」を決め込んでいるという。次回FOMCによる追加金融緩和の 規模が想定より小さいとの見方も出ており、流動性相場の巻き戻しに 対する懸念もあり、「国内企業の決算は悪くないが、先行きを警戒して 買いの動きが広がらない」と話していた。

27日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)では原油、銅、金 の先物がそろって下落。為替市場でドルが対ユーロで上昇し、代替投 資としての需要が弱まった。米製造業耐久財受注で、設備投資の先行 指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が前月比 で減少し、投資先細りへの警戒もマイナス要因。商品市況の下落で収 益の先行きが警戒され、国際石油開発帝石、AOCホールディングス、 DOWAホールディングスなど資源関連株が安かった。

10月好パフォーマンス業種に売り

東証1部33業種の下落率上位にはその他金融、パルプ・紙、保険、 鉱業、ガラス・土石製品、非鉄金属、不動産などが並んだ。その他金 融や保険、鉱業、不動産などは、10月に入ってから前日までの好パフ ォーマンス業種。月末、来週の米国の重要イベント接近に伴い、持ち 高整理の動きをうかがわせた。

このほかガラス株には、旭硝子の7-9月(第2四半期)営業利 益は前年同期比7割増益となったもようだが、4-6月比では減益に なったと28日付日本経済新聞朝刊が報じる材料があった。紙パでは、 日興コーディアル証券がセクター判断を新規に弱気とした。

個別では、インターネット検索最大手の米グーグルが日本市場向 けに新たな商品検索サービスを始める、と28日付の日経新聞朝刊が報 道したことを受け、競争激化の警戒からカカクコムが急落。自己株式 100万株を処分し、41億円を調達するガリバーインターナショナルが 株式需給の悪化懸念で売りを浴びた。業績下方修正銘柄の大気社、東 洋シヤッター、小森コーポレーションも大幅安。

キヤノン、ファナック、富士通

一方、今期(2010年12月期)の連結純利益は従来予想を50億円 上回り、前期比86%増の2450億円になる見込みとなったキヤノンが 4営業日ぶりに急反発。デジカメなどの数量増効果やコストダウンな どで円高要因をこなす。新幹線の利用増で11年3月期の業績計画を増 額したJR東海、エコポイント制度などの影響でテレビ販売が好調に 推移し、11年3月期の連結業績予想を増額したヤマダ電も高い。

このほか、野村証券やクレディ・スイス証券が目標株価を引き上 げたファナックは大幅続伸し、日経平均のプラス寄与度1位。不採算 のバードディスクドライブ(HDD)事業からの撤退や、LSI事業 の構造改革などが寄与し、7-9月の連結営業利益が前年同期比96% 増となった富士通、午前の取引終了後に今期(11年3月期)の連結利 益予想と配当計画を上方修正したクラレも高い。発行済み株式の

2.43%を上限に自社株買い実施方針を午前11時すぎに示した岡三証 券グループは、年初来安値からの急反発となった。

丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、発表が相次いでいる企業決算 について「円高の影響などを警戒し、下期を慎重に見て通期予想を据 え置く企業が現状では多い」と指摘。こうした中では、通期計画を上 方修正した銘柄は個別物色で上げやすいが、その動きが「相場全体に 広がることは期待しづらい」と言う。

日経平均の値幅は63円と、8月9日(49円)以来の小ささ。今 週に入り、9300円台から9400円台の範囲で小幅な値動きが続く。牛 尾氏は、敬遠され続けてきた輸出関連銘柄を中心に見直し買いが強ま るには、「FOMC後に為替が円安に転じる必要がある」としていた。

日銀結果受け指数一時プラスも

この日午後1時30分すぎには日経平均、TOPIXともプラス圏 に浮上する場面があった。日本銀行による金融政策決定会合の結果、 詳細が伝わり、先物主導で買いが入ったが、上昇の勢いは限られた。

日銀は基金で買い入れる社債の格付けを前回のシングルAからト リプルB、コマーシャルペーパー(CP)はa-1からa-2に緩和 することなどを決定。また、次回決定会合は11月4、5日に変更する と発表した。日興コーディアル証券国際市場分析部の河田剛シニアス トラテジストは、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合結果 と、それを受けた金融市場の反応次第では、「日銀が追加的な緩和に動 く可能性もあるとの期待を誘った」と見ていた。

東証1部の売買高は概算で20億4606万株、売買代金は1兆4678 億円。落銘柄数は値下がり1100、値上がり439。

国内新興市場は、ジャスダック指数が前日比0.2%安の46.82と 4営業日ぶりに小反落、東証マザーズ指数は1.1%安の346.99と3日 続落した。個別では、ユビキタスが反落し、そーせいグループは続落。 日本風力開発、大阪証券取引所、サイバーエージェントも安い。半面、 fonfunがストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)。ソディックプ ラステック、小僧寿し本部も買われた。

-- Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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