10月27日の米国マーケットサマリー:ドルが上昇、国債・株は下落

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3769 1.3859 ドル/円 81.70 81.43 ユーロ/円 112.50 112.86

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,126.28 -43.18 -.4% S&P500種 1,182.45 -3.19 -.3% ナスダック総合指数 2,503.26 +5.97 +.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .41% +.02 米国債10年物 2.72% +.08 米国債30年物 4.05% +.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,322.60 -16.00 -1.20% 原油先物 (ドル/バレル) 81.97 -.58 -.70%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルがすべての主要通貨に対し て上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和策として購入 する国債の規模が、一部トレーダーの予想よりも小さくなるとの観 測から、株式と期間が長めの国債が下落したことが背景。

ユーロは1セント以上の値下がり。ギリシャが同国の税収入は 政府目標を下回っていると明らかにしたことや、ポルトガルで 2011年予算をめぐる協議が打ち切られたことに反応した。韓国ウ ォンと南アフリカ・ランドは特に下げが目立った。両国は通貨高の 抑制に向け行動を起こす可能性があることを示唆した。

先物ブローカー、MFグローバル・ホールディングスのアナリ スト、ジェシカ・ホバーセン氏は「量的緩和に対する期待を見直す 動きが明らかに広がっている」と指摘。「欧州の問題は、まだすべ てが解決したわけではない」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時16分現在、ドルはユーロに対して 1ユーロ=1.3757ドル(前日は1.3859ドル)。一時は前日比

0.9%高の1.3734ドルと、20日以来の高値を付ける場面もあっ た。ドルは円に対して0.4%高の1ドル=81円73銭(同81円 43銭)。ユーロは円に対して0.4%安の1ユーロ=112円42銭 (同112円86銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。景気浮揚に向けた米連邦準備制度理事会 (FRB)の取り組みは段階的なものになるとの観測が広がった。 S&P500種株価指数は、前日まで5営業日続伸していた。

アルコアとエクソンモービルが安い。ドルの対ユーロでの上昇 を受けて金属・原油相場が下落したことが手掛かり。スプリント・ ネクステルも下落。損益が予想以上の赤字となったことが嫌気され た。一方、ブロードコムは、7-9月期の売上高がアナリスト予想 を上回ったことから買い進まれた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.3%安の1182.45。ダウ工業株30種平均は

43.18ドル(0.4%)下げて11126.28ドル。

パイオニア・インベストメンツの運用担当者、ジョン・キャリ ー氏は、「経済成長の着実な改善が待ち望まれている」とした上で、 「残念ながら、状況はあまり変わっていない。経済指標はまちまち だ。また、FRBの行動は段階的なものになるとの見方がある。行 動が行き過ぎたり、早過ぎた場合、将来的にインフレや金利の面で 問題が起きる可能性がある。株式相場は順調に上げていたことから、 一部は利益確定に動いているのかもしれない」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場では10年債が6日続落、過去2年で最長の連続安 となった。新築住宅販売が予想以上に増加したことを背景に、米連 邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和策は漸次進められる可能性 があるとの見方が強まった。

30年債利回りは続伸。2年債利回りはほぼ変わらず。良好な 経済統計の内容を背景に、FRBの金融緩和策では追加購入する国 債の規模がトレーダー予想を下回るとの見方が広がった。債券ファ ンド運用最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメン ト(PIMCO)のビル・グロース氏は、FRBによる資産購入再 開は30年に及んだ債券強気相場の終わりを告げる公算が大きいと の見方を示した。この日は350億ドル規模の5年債入札が実施され た。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジス ト、ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は、「市場は金融緩 和に集中している」と述べた上で、「追加金融緩和は大規模ではな い可能性が濃厚で、その規模を誰も知らないという事実に市場は失 望しているようだ」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時23分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の2.71%。一時は9月20日以 来の高水準となる2.72%まで上げた。同年債価格(表面利率

2.625%、償還期限2020年8月)は18/32下げて99 1/4。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。終値ベースで3週間ぶりの安 値をつけた。ドルが上昇し、代替投資としての需要が弱まった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が予想ほど国債を買い入れな いとの見方から、ドルは主要通貨バスケットに対して過去5営業日 で4度目の上昇となった。FRBが資産購入を拡大するとの観測を 背景に、ドルは9月1日から10月20日までに6.5%下げていた。 同期間に金は過去最高値を16回更新し、10月14日には1オンス =1388.10ドルとこれまでの最高をつけた。

MFグローバルのアナリスト、トム・ポーリッキ氏(シカゴ在 勤)は、「FRBの政策がすでにどの程度織り込まれたかが長期的 な問題になるだろう」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場12月限は前日比16ドル(1.2%)安の1オンス=

1322.60ドルで終えた。中心限月の終値としては4日以来の低水 準。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は下落。米製造業耐久財受注で設備 投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の 受注が前月比でマイナスだったことから、投資先細りの可能性が警 戒された。また外国為替市場ではドルが対ユーロで上昇した。

米商務省が発表した9月のコア資本財受注は前月比で0.6%減。 これを受けて原油価格は0.7%下げた。来週の米連邦公開市場委員 会(FOMC)を控え、国債購入は一部の市場で見込まれているよ りも小規模になるとの見方が広がり、ドルは上昇。米エネルギー省 の週間統計によると、先週の原油在庫の増加幅はアナリスト予想の 5倍だった。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントル イス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、 「経済がリセッションに逆戻りする気配はないが、かといって力強 さもみられない」と指摘。「景気浮揚策としてFOMCが何を決定 するのかが鍵であり、これがドルにどう影響するのかが重要だ」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は 前日比0.61ドル(0.74%)安の1バレル=81.94ドルで終了し た。過去1年間では3%の値上がり。

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