米国債:10年債、6日続落-小規模な追加緩和観測で

米国債市場では10年債が6 日続落、過去2年で最長の連続安となった。新築住宅販売が予想以 上に増加したことを背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)の金 融緩和策は漸次進められる可能性があるとの見方が強まった。

30年債利回りは続伸。2年債利回りはほぼ変わらず。良好な 経済統計の内容を背景に、FRBの金融緩和策では追加購入する国 債の規模がトレーダー予想を下回るとの見方が広がった。債券ファ ンド運用最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメン ト(PIMCO)のビル・グロース氏は、FRBによる資産購入再 開は30年に及んだ債券強気相場の終わりを告げる公算が大きいと の見方を示した。この日は350億ドル規模の5年債入札が実施され た。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジス ト、ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は、「市場は金融緩 和に集中している」と述べた上で、「追加金融緩和は大規模ではな い可能性が濃厚で、その規模を誰も知らないという事実に市場は失 望しているようだ」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時6分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の2.72%。同年債価格(表面利 率2.625%、償還期限2020年8月)は5/8下げて99 5/32。

30年債利回りは一時7bp上げて一時4.06%と、8月6日 以来の最高。2年債利回りは2bp未満上げて0.41%。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、米 国債の投資リターンは10月に入って0.4%のマイナスとなってい る。月間ベースでは今年3月以来初のマイナス。

5年債入札

米財務省が実施した5年債入札の結果によると、最高落札利回 りは1.33%と、入札直前の市場予想の1.319%を上回った。前回 入札(9月28日)は1.260%だった。投資家の需要を測る指標の 応札倍率は2.82倍と、過去10回の平均値は2.76倍だった。

米商務省が発表した9月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済 み、年率換算)は前月比6.6%増の30万7000戸だった。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値を上回っ た。

インフレ期待値を示す米10年債と同年限のインフレ連動債 (TIPS)の利回り格差は一時、2.2ポイントと、5月18日以 来の最大に拡大。

購入規模

FRBは11月2、3両日の連邦公開市場委員会(FOMC) で、数カ月間で数千億ドルの米国債を購入するプログラムを発表す る見通しだ、と米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が 伝えた。

三菱UFJフィナンシャル・グループのシニア米国債トレーダ ー、トーマス・ロス氏は、FRBの資産購入プログラムが最近発行 された国債を中心に2009年のような3000億ドル程度の規模であ れば、今回は毎月約610億ドルを購入するとの予想を示した。

グロース氏の見解

グロース氏はPIMCOのウェブサイトに27日掲載した月次 投資見通しで、「兆ドル単位の規模で当局が小切手を切ることは、 債券保有者に歓迎される行為ではない」と記述。そのような政策は 「インフレにつながる性質のものであり、真実を言ってしまえば、 ある意味でのねずみ講ですらある。債券の価格を押し上げて高い年 間リターンという幻想を作り上げるが、最終的には価格がそれ以上 は上がることができない行き止まりにたどりついてしまう」と解説 した。

グロース氏は運用するトータル・リターン・ファンドの9月の 資産ポートフォリオのうち、政府関連債の持ち高を3カ月連続で縮 小、全体の33%まで引き下げた。今年6月時点では63%を占めて いた。

この日の入札では、間接入札者の落札全体に占める割合は

39.5%、過去10回の平均値は44.9%だった。間接入札は

11.7%、過去10回の平均値は11.3%となっている。

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