10月27日の欧州マーケットサマリー:周縁国債が下落、財政懸念で

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3771 1.3859 ドル/円 81.65 81.43 ユーロ/円 112.43 112.86

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 264.93 -1.99 -.7% 英FT100 5,646.02 -61.28 -1.1% 独DAX 6,568.00 -45.80 -.7% 仏CAC40 3,815.77 -36.89 -1.0%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 1.02% +.01 独国債10年物 2.56% +.06 英国債10年物 3.15% +.09

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,324.50 -5.00 -.38% 原油 北海ブレント 82.57 -1.09 -1.30%

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落。SAPの純利益やハイネケンの売上高が 市場予想を下回ったことが嫌気された。

リオ・ティントなど資源株が安い。金属相場の値下がりが材料 視された。ビジネス管理ソフト最大手のドイツのSAPは、純利益 がアナリスト予想を下回ったことに反応し下落。オランダのハイネ ケンは、ビールの売上高が市場予想に届かなかったことが嫌気され て売られた。ギリシャ株も安い。パパコンスタンティヌ財務相は、 同国の昨年の財政赤字の国内総生産(GDP)比率について、欧州 連合(EU)当局者による修正後は15%を超え、従来の予想を上回 るとの見通しを示した。

ストックス欧州600指数は、前日比0.8%安の264.93。下 落率はここ5週間で最大となった。

MWBフェアトレード・ウェルトパピエルハンデルスバンクの 株式トレーダー、アンドレアス・リプコウ氏は「朝方発表されたS APのように決算は期待外れな内容が続いている。調整は避けられ ないだろう」と分析。「市場では、米連邦準備制度理事会(FRB) の量的緩和に関して強気な見方が広がっており、実際の規模によっ ては失望感が広がる可能性がある」と加えた。

リオ・ティントは2.6%安の4052.5ペンス。ストックス 600指数の資源株指数は2.1%安と、構成する19業種中で最大の 下げとなった。

SAPは2.8%安の37.23ユーロ。下落率は5月以降で最大。 ハイネケンは4.3%安の36.37ユーロ。

ギリシャのASE指数は1.9%下げた。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではポルトガルとギリシャを中心に周縁国の国債が 下落。ポルトガルの予算協議行き詰まりや、ギリシャの税収不足を 背景に、周縁国が財政赤字の削減に苦戦するとの懸念が再燃した。

ギリシャ国債は過去4カ月余りで最大の下げとなった。同国の パパコンスタンティヌ財務相は、徴税の問題が財政赤字削減の取り 組みの障害になっていると指摘した。ドイツ国債も下落。10月の同 国の消費者物価指数(速報値)が前年比で上昇したことが背景。周 縁国経済は立ち遅れているものの、欧州中央銀行(ECB)が刺激 策の解除を継続する可能性が高まった。

コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュナウツ 氏(ロンドン在勤)は、「困難な道のりがなお続いている」と指摘。 「こうしたニュースは大きく相場を動かし、利回り格差縮小で安心 していると、足をすくわれかねない」と述べた。

ロンドン時間午後3時39分現在、ポルトガル10年債の利回り は前日比24ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

5.93%。終値ベースでは9月20日以来の大幅な上昇となった。同 年物の独国債に対する上乗せ幅(スプレッド)は328bp。

ギリシャ10年債の利回りは79bp上昇と、6月15日以来の 大幅な上げ。独国債とのスプレッドは779bpと、1日以来の最大 に広がった。アイルランド10年債と独国債とのスプレッドは408 bpと、前日の393bpから拡大した。

ポルトガル政府は少なくとも1970年代以来の大幅な歳出削減 を盛り込んだ予算案をめぐり、最大野党との協議を打ち切った。社 会民主党(PSD)の代表として協議に参加していたエドアルド・ カトロガ元財務相は、「交渉を継続する可能性はなくなった」と発 言した。

◎英国債市場

英国債相場は続落。経済成長率が予想を上回る伸びを示したほ か、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が英 国の格付け見通し(アウトルック)を引き上げたことから、イング ランド銀行(英中銀)による追加債券購入観測が後退した。

10年債利回りは約1カ月ぶりの高水準に押し上げられた。英 公債管理局(DMO)によると、この日は償還期限2040年の国債 入札(50億ポンド、表面利率4.25%、)が実施され、利回りは 2039年償還(表面利率4.25%)の国債を2.5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上回った。

前日発表された7-9月(第3四半期)の英国内総生産(GD P)は前期比0.8%増と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト 予想(0.4%増)の2倍の伸びだった。

BNPパリバ(ロンドン)の金利ストラテジスト、マテオ・レ ゲスタ氏は「予想以上に高い伸びを示したGDPを材料に英国債が 売られた。11月の金融緩和観測はなくなった」と述べた。

ロンドン時間午後4時26分現在、10年債利回りは前日比10 ベーシスポイント上昇の3.16%。2年債利回りはほぼ変わらずの

0.72%。一時は0.79%と、9月13日以来の最高に上昇した。 30年債利回りは10bp上げて4.22%、11週ぶりの高水準だっ た。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212-617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE