国内市況:日経平均3日ぶり小反発・債券は下落、ドル4日ぶり高値

東京株式相場は、日経平均株価 が3営業日ぶりに小反発。為替相場でドル高・円安が進み、収益不安の 後退で自動車や機械、電機など輸出関連株が高い。上期の好業績を確認 した富士重工業、日本電産の急伸が目立った。

一方、三菱UFJフィナンシャル・ホールディングスが年初来安値 を更新するなど、将来の収益や株式需給悪化への懸念から銀行株が下落 。証券や電気・ガス、陸運といった内需関連、石油や非鉄金属、鉄鋼な ど資源・素材関連の一角が下げ、相場全体の上値を抑えた。

日経平均株価の終値は前日比9円65銭(0.1%)高の9387円3 銭。TOPIXは同0.18ポイント(0.02%)安の817.76と小安い。

米連邦準備制度理事会(FRB)が来週の米連邦公開市場委員会 (FOMC)で米国債の購入拡大を発表すれば、将来はインフレが加速 するとの観測が広がる中、26日に米国の10年債利回りが約1カ月ぶ りの水準に上昇。為替市場ではドル売り圧力が後退した。東京時間27 日は1ドル=81円台後半まで円が下落した。

為替採算の悪化懸念が薄れ、輸出関連株に朝方から買いが先行。東 証1部売買代金上位ではファナックやトヨタ自動車、ソニー、ホンダ、 TDK、コマツなどが上げた。

もっとも投資家のリスク許容度が大きく高まる状況にはなかった。 決算発表期を迎えたが、TOPIXの予想EPS(1株当たり純利益) は現状ほぼ横ばい。この日午後には、香港ハンセン指数が下げ基調を強 めたことを受け、日本株への影響を警戒する格好で株価指数先物に大口 の売りが出て、日経平均も下げに転じる場面があった。

債券先物、1カ月ぶり安値

債券相場は下落。米国の長期金利がインフレ期待の強まりを受けて 上昇したことや円高・ドル安の一服が売り材料視され、先物相場は1カ 月ぶり安値圏で推移した。現物市場では午後、長期や超長期ゾーンで売 りが優勢となった。

東京先物市場の中心限月の12月物は前日比31銭安い143円11 銭で始まり、一時は143円08銭を付けるなど9月28日以来の安値圏 で推移した。ただ、午前の取引終盤からは下げ幅を縮め、午後には12 銭安の143円30銭まで戻した。その後は143円20銭付近でのもみ合 いが続き、24銭安の143円18銭で取引を終えた。

26日の米国債市場ではFRBによる国債購入が消費者物価の上昇 を促すとの見方が広がるなど将来のインフレ懸念が高まり、米10年債 利回り は8ベーシスポイント(bp)高の2.64%付近で引けた。為替 は1ドル=81円台半ばまでドル高・円安に振れ、米国株相場は小幅プ ラス圏で取引を終えた。

ただ、あすに日本銀行の金融政策決定会合を控え、午前の売り一巡 後にはもみ合いとなった。日銀は金融政策を現状維持とする公算が大き い一方、資産買入基金でのコマーシャルペーパー(CP)や社債の買い 入れ基準を緩和する可能性が高まっている。経済・物価情勢の展望(展 望リポート)では、2011年度の成長率や物価見通しを下方修正すると の見方が有力だ。

現物市場で新発10年物の311回債利回りは前日比1.5bp高い

0.925%で始まった。その後も売りが優勢となると徐々に水準を切り上 げ、午後3時30分前後には新発10年債として今月初め以来の高水準 となる0.95%まで上昇した。

ドル4日ぶり高値-FOMC控え

東京外国為替市場ではドルが対円で1ドル=81円台後半と4営業 日ぶりの高値で推移。来週のFOMCを控え、市場では追加的な量的緩 和の規模を見極めたいとの姿勢が強まり、いったんドル売り持ち高を解 消する動きが出やすいとの指摘が聞かれた。

ドル相場は主要16通貨に対してほぼ全面高の展開。対円では一時 81円82銭まで上値を切り上げ、午後3時35分現在は81円75銭付近 で取引されている。対ユーロでは一時1ユーロ=1.3794ドルと、5営 業日ぶりの水準まで上昇した。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、FRBが11 月2、3日のFOMCで、数カ月間で数千億ドルの米国債を購入するプ ログラムを発表する見通しだと報じた。

FRBによる国債購入で消費者物価の上昇が誘発されるとの見方が 広がり、米10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格 差が拡大。 10年債利回りは前日の取引で一時2.6448%と、9月21 日以来の高水準となる場面も見られた。

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