シンガポール取引所CEO、ASX買収案で株主や豪議員の批判浴びる

シンガポール取引所のマグナス・ ボッカー最高経営責任者(CEO)は、同社が提示したオーストラリ アの代表的な証券取引所の買収計画をめぐり、株主や豪議員の壁にぶ つかっている。

ボッカーCEOが今週、オーストラリア証券取引所を運営する豪 ASXに対し総額84億豪ドル(約6700億円)の買収提案を発表し た後、シンガポール取引所の株価は続落し、2日間の値下がりとして はこの2年間で最大となった。豪州の緑の党のボブ・ブラウン党首は、 同買収案に不支持を表明。また、シンガポール取引所の発行済株式の 約5%を保有する東京証券取引所の斉藤惇社長は、希薄化で「何億円 かの評価損になる可能性がある」と不快感を示した。

ボッカーCEO(49)は、リトアニアからアイスランドまで欧州 の8つの証券取引所を統合し、同地域で5番目の規模の証取を誕生さ せた経歴の持ち主だが、アジアで勝利することは欧州よりも難しいと 認識するかもしれない。JPモルガン・チェースとクレディ・スイス・ グループ、ドイツ銀行は26日、規制や負債、ASXの成長見通しを 理由に、シンガポール取引所の株式投資判断を引き下げた。

バンク・ジュリアス・ベアの投資アナリスト、パーリン・ウォン 氏(シンガポール在勤)は「買収が実現するかどうか疑問がある」と 指摘。「シンガポール取引所はASXにかなりのプレミアムを支払うこ とになり、統合により相乗効果が出るかどうか極めて疑わしい」と語 った。

シンガポール取引所のボッカーCEOを含む11人の取締役に取 材を試みたが、コメントを控えられるか連絡が取れなかった。

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