シンガポール中銀、アジアで資本流入に伴うリスクが増大-報告書

シンガポール通貨庁(MAS、 中央銀行に相当)は、アジアで資本流入に伴うリスクが増大してい ると指摘した上で、無秩序な資金流出を回避するため政策当局者に 「厳しい監視」を求めた。

MASは27日公表した半期報告書で、アジアは世界の他の地域 に比べて経済見通しが「明るい」ことでインフレ圧力が強まる可能 性があるとの見方を示した。シンガポール経済については、今後数 四半期は「ソフトパッチ(一時的な軟化)」に陥る恐れがあるが、 拡大が続くと予測した。

報告書でMASは「アジアでインフレ圧力は引き続きかなりの 水準にある」とし、「アジアへの大規模な資本流入は資産市場の活 動や価格をあおり続けている。これはインフレ見通しへのリスクに もなりかねない」と説明した。

アジアの成長は世界の他の地域を上回っており、政策当局者が インフレ抑制や資産バブル阻止に向け米欧に先駆けて利上げするこ とを促している。MASは今月、インフレ抑制の主要な手段として シンガポール・ドルの上昇加速を容認する姿勢を示唆した。4月に は事実上の通貨切り上げを実施している。

MASは「より緩やかで一段と持続的なペースではあるが、国 内景気の拡大が続く見通しの中で、経済活動の水準が引き続き高い との想定を基にこうした政策決定が行われた」と指摘。「製造業の 活動が急拡大した今年に比べ、来年の国内総生産(GDP)はサー ビス業に一段とけん引される」と予測した。

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