ドルは81円台後半、4日ぶり高値維持-米追加緩和の規模を見極め

東京外国為替市場ではドルが1ド ル=81円台後半と、4営業日ぶりの高値で推移した。来週の米連邦公 開市場委員会(FOMC)を控えて、市場では追加的な量的緩和の規 模を見極めたいとの姿勢が強まり、いったんドル売り持ち高を解消す る動きが出やすいとの指摘が聞かれた。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司ディレクターは、 足元では「米国の金融緩和が過剰流動性につながり、新興国向けに資 金が流れてドル安」という見方が広がっていると説明。その上で、量 的緩和の規模が市場の織り込みよりも縮小する可能性が意識されれば、 ドルは買い戻されやすいとしている。

東京市場のドル相場は主要16通貨に対してほぼ全面高の展開と なった。対円では一時81円82銭まで上値を切り上げる場面も見られ た。午後3時35分現在は81円75銭付近で取引されている。対ユーロ では一時1ユーロ=1.3794ドルと、5営業日ぶりの水準まで上昇した。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えたところ によると、米連邦準備制度理事会(FRB)は11月2、3日のFOM Cで、数カ月間で数千億ドルの米国債を購入するプログラムを発表す る見通しだという。情報源は明らかにされていない。

米インフレ期待

一方、FRBによる国債購入で消費者物価の上昇が誘発されると の見方が広がり、米10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の 利回り格差が拡大。10年債利回りは前日の取引で一時2.6448%と、9 月21日以来の高水準となる場面も見られた。

日興コーディアル証券国際市場分析部の為替ストラテジスト、松 本圭史氏は、米長期金利の動向をみると、インフレ期待の強まりが想 定していたよりも早く出てきている感があると指摘。FOMCの開催 が近付く中で、「ポジション調整的な動きが出やすい」として、ドルの 買い戻しが促されていると説明している。

そうした中、この日の米国時間には、9月の耐久財受注や新築住 宅販売件数などの経済指標が発表される。みずほ証券の林秀毅グロー バルエコノミストは米指標の結果次第で「悪ければ量的緩和観測でド ルが再びじりじりと売られる可能性はある」としている。

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