東証社長:SGXのASX買収「面白くない」、保有株希薄化

東京証券取引所の斉藤惇社長は26 日午後の定例会見で、シンガポール取引所(SGX)による豪オース トラリア証券取引所を運営するASX買収案について「面白くない話。 東証が保有する株式がダイリューション(希薄化)を起こし、3.1%程 度になる。何億円かの評価損になる可能性がある」と述べた。

SGXはASXに総額84億豪ドル(約6720億円)を支払うこと で合意したが、同買収案について斉藤社長は「われわれはSGXの2 番目に大きい株主だが、何の相談もなく決められた」と指摘。その上 で、「SGX株がポジティブに反応していない。株が下がったことで金 銭的に損をする」との見解を示した。

斉藤社長は、今回の買収案が「そう簡単にいくディールとは思え ない」と前置きしながらも、実現すれば「もっと大きな流れになって いく」と予想。先物・オプション取引が積み上がってきて総合取引所 となっている東証にとって、「戦略的な絵図を考えていく上ではいい機 会になった」と話している。

東証では2007年6月、SGXとの緊密な協力関係構築のため、S GXの発行済株式総数の約4.99%に相当する5305万1000株を取得し た経緯がある。

一方、26日に発表した東証の4-9月決算が減収減益になり、こ のまま収益が改善傾向をたどらなければ2011年3月期通期で3期連 続の減収減益となる。今年度中の東証のIPO(株式公開)について、 斉藤社長は「非常に難しくなった」との認識を示した。

また、昼休みの撤廃や短縮など取引時間の拡大については、「東証 自身何も決めていない」と同社長は強調。11月に開催予定の市場運営 委員会などの議論を経た上で、結論が出るのは「早くて11月。場合よ っては12月になる」と語った。

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