KDDI副社長:取得予定の自社株、消却のほかにM&Aへの活用も

国内通信2位のKDDIは、過去最 大の自社株買いで取得する普通株を、消却だけでなく、M&A(企業の 合併・買収)に活用する可能性がある。両角寛文副社長(経理担当)が 26日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで語った。ただし、 国内外を問わず1000億円超の大型買収案件は現在ないとしている。

KDDIは22日、自社株価の低迷などを理由に来年3月末までに 最大で23万株、1000億円相当の自社株買いを実施すると発表。翌営業 日である25日のKDDI株価は急騰、一時は前営業日比9.2%高の44 万4000円と、2年ぶりの上昇率を記録していた。

両角氏はKDDIが「今まで自社株買いを何回かやってきたが、一 度も消却せず、M&Aやストックオプションに使ってきた」と説明。た だ、「消却して一株当たりの利益が増えないと本当の意味での株主還元 にはならないとの声もある」こともあり、今回は「消却するのかM&A に使うかは未定」と語った。

同社が過去に実施した最大の自社株買いは2006年度に東京証券取 引所の立会外取引(ToSTNet)などで取得した5万7258株、457 億円。これは東京電力の光ファイバー事業買収の代価としてKDDI株 を東電に割り当てる一環としての調達だった。

両角氏は、KDDI株価が先週40万円を切っていた点をとらえ「株 価純資産倍率(PBR)が1倍割れして解散価値以下というのは、いく ら何でも安い」水準であり「即効性のある」株主還元策が必要だったと 語った。

KDDI関連のM&Aとしては小野寺正社長兼会長が4月に、現在 3割強であるケーブルテレビ(CATV)国内最大手ジュピターテレコ ム (JCOM)への出資比率を、将来的には過半数に高める意向を示 している。ただ、両角氏は今回取得の自社株をJCOMへの追加出資に 活用するかに関しては「それを想定しているわけではない」と語った。

同副社長はM&A全般について「現時点では国内外で大きな案件は ない」とする一方、「小さいものは、しょっちゅう俎上(そじょう)に は上がっている」と説明。100億円以下の規模の出資や子会社化は今後 もあり得ると語った。投資先としては成長余地の大きい中国や東南アジ アといった新興諸国に注目しており「将来的にはアフリカなどもあるか もしれない」と述べた。

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