「米銀の最悪の10年」幕開けも、大恐慌以来の収入低迷時代に突入

【記者:Dawn Kopecki and Michael J. Moore】

10月26日(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス・グル ープやシティグループに代表される米銀の収入は縮小しつつあり、 今後も減り続ける恐れがある。金融業界が向かおうとしているのは、 大恐慌以来で最も収入の伸びが低迷する時代かもしれない。

米銀の上位6行は2009年に史上最高の収入を計上したが、ブル ームバーグがまとめたデータによれば、今年7-9月(第3四半期) の純収入の合計額は平均で前年同期比8%、過去2四半期で16.3% それぞれ減少した。ゴールドマンのトレーディング収入からバン ク・オブ・アメリカ(BOA)の住宅ローンに至るまで各方面の減 収が影響し、米銀の収入は今年これまでに4.1%減少している。口座 やクレジットカードの手数料を制限する新法だけでなく、デリバテ ィブ(金融派生商品)・資本規制も金融機関の収入を圧迫しつつあ る。

クレディ・アグリコル・セキュリティーズUSAの銀行アナリ スト、マイク・マヨ氏(ニューヨーク在勤)は、来年は米銀の収入 の伸びにとって「過去80年で最悪の10年」の幕開けになると警戒 する。連邦預金保険公社(FDIC)のデータによれば、米国の商 業銀行の純収入の伸びは1970年代には12%だったが、その後10年 ごとに鈍化傾向が続き、過去10年は6%にとどまった。

連邦準備制度理事会(FRB)の元アナリストでもあり、金融 業界で20年余りの経験を積んだマヨ氏は「単に今四半期、次の1年 という期間にとどまらず、次の10年全体を通じて収入の低迷が続く。 銀行が利益を押し上げることができるスピードの制限が引き下げら れている」と警告する。

過去2四半期の傾向は、損益計算書のほぼあらゆる項目に影響 しており、投資銀行や消費者金融、商業銀行を問わず金融業界全体 に広がっている。BOAの純収入は3月末以降17.6%減少している が、その大半が住宅ローンとクレジットカード事業によるものだ。 また、クレジットカードの不良債権で打撃を受けたJPモルガン・ チェースも収入が13.9%減った。トレーディングの不振で、ゴール ドマンは収入が過去2四半期で30%、シティは18%それぞれ減少し ており、米銀上位6行のうち今年これまでで最も大幅な減収となっ ている。

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