トウモロコシや大豆高、BHPのポタシュ買収提示額引き上げに追い風

トウモロコシ相場の4カ月間の 上昇率が過去2年半で最大となったことは、豪英系BHPビリトンがカ ナダの肥料メーカー、ポタシュに対する400億ドル(約3兆2300億円) 規模の買収に向け、提示額を引き上げる見通しであることを投資家に示 唆している。

ポタシュは8月17日、提示額が低過ぎるとしてBHPの提案を拒 否し、他社からの提案を求めていると発表した。これ以降、トウモロコ シ相場は35%、大豆は19%、それぞれ上昇している。穀物相場が高騰 すれば農家はイールド(単収)を増やすため肥料消費を拡大し、ポタシ ュの価値は上昇する。ポタシュは肥料の原料となるカリ生産能力で世界 シェアの20%を占める。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)グループによると、B HPは今月、英豪系リオ・ティントとの事業統合計画を規制当局の反対 により断念し、それに伴って58億ドルの手元資金を保有する。このた め、買収提示額を引き上げる余地が生まれている。

サターナ・キャピタルのアマナ・グロース・ファンドで、ポタシュ 株を含め17億ドル相当の運用を手掛けるモネム・サラム氏は「BHP が買収提示額を引き上げるのは当然だ」と指摘。「ポタシュはそれで も、BHPに対し提示額が低過ぎると主張しなければならないが、穀物 相場上昇でBHPには追い風が吹いている」との見方を示す。

穀物高騰

トウモロコシ相場は6月7日に付けた安値から69%高騰、9月ま での4カ月間では38%上昇しており、2008年3月までの4カ月間に次 いで高い上昇率を示している。カナダの洪水やロシアとカザフスタンで の干ばつの影響で穀物に被害が出たため、小麦相場は6月以降、最大2 倍に上昇している。

ルイス・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の株式調査担当 責任者、ロバート・ヴァン・バーテンビュルグ氏は「これらのソフトコ モディティーの一部の価格は大幅に上昇しているため、ポタシュへの提 示額引き上げは正当化される可能性がある」と指摘。「BHPはそれを 正当化する必要があるだろう。責任はBHPにあり、長く待てば待つほ ど商品相場は上昇し、いっそう正当化できるようになる」と述べた。

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