ドイツ銀、ポストバンク買収で収益性低下の可能性-効果に疑問の声も

独銀最大手のドイツ銀行が計画す るドイツ・ポストバンク買収は同行の収益性への重荷となる可能性が ある。

ドイツ銀にとって過去10年間で最大規模となる買収が実現すれ ば、同行の国内リテール(小口)顧客数は2倍余りに拡大し、支店数 は約1100増えるが、貯蓄銀行と信用協同組合が中心的な役割を果た している市場での収益拡大は難しいかもしれない。

MMウォーバーグで450億ドル(約3兆6300億円)相当の資産 運用に携わるダニエル・フーパー氏は「ドイツのリテール銀行業務は あまりもうからない」と指摘。「規模は拡大できても、競合相手が非 常に多く、高収益は見込めない市場だ」と述べた。欧州中央銀行(E CB)の統計によると、ドイツには2000近い与信機関があり、これ は英国の5倍、フランスのほぼ3倍に相当する。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは14日、 ドイツの銀行は市場の細分化で「リスク調整後のリターンが低い」と 指摘。同業界の見通しを「ネガティブ」に据え置いた。ドイツ銀は9 月21日、7-9月(第3四半期)決算が赤字になる見通しだと示し ている。現在保有しているポストバンク株の評価損約23億ユーロ (約2590億円)の計上などが響くと説明。同行は27日に決算を発 表する。

ポストバンクの今年1-6月(上期)の税引き前株主資本利益率 (ROE)は8.3%と、ドイツ銀全体の22%を下回っている。ドイ ツ銀とポストバンク株の売りを勧めるケプラー・キャピタル・マーケ ッツのアナリスト、ディルク・ベッカー氏(フランクフルト在勤)は 「買収はさほど得策ではない」とした上で、「ポストバンクの主力商 品は無料の当座預金口座だ。ドイツ銀にとって、手数料無料の当座預 金口座取得に何のメリットがあるというのか」と述べた。

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