米国株:上昇、G20通過でFRBの追加緩和観測が高まる

米株式相場は上昇。S&P500 種株価指数は4営業日続伸となった。20カ国・地域(G20)財務相・ 中央銀行総裁会議で「通貨安競争」の回避が表明され、米連邦準備制 度理事会(FRB)が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で 国債の買い増しを発表するとの見方が広がったことが背景。

デュポンやクラフト・フーズ、ウォルト・ディズニーが高い。米 銀シティグループは、ゴールドマン・サックス・グループが「コンビ クション・バイ(強い買い推奨)」リストに加えたことを手掛かりに 値上がり。通信機器メーカーのコムスコープは大幅高。同社は身売り についてプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社の米カ ーライル・グループと交渉したと発表した。事務用品小売りオフィ ス・デポは暫定決算が市場予想を上回ったことが好感され、買い進ま れた。

S&P500種株価指数は前週末比0.2%高の1185.62。ダウ 工業株30種平均は31.49ドル(0.3%)上昇し11164.05ドル。

GMGディフェンシブ・ベータ・ファンドの共同運用責任者で、 ゲーリー・ゴールドバーグ・ファイナンシャル・サービシズの社長を 務めるオリバー・パーシュ氏は、「世界の中央銀行が市場の下支えを 表明したも同然だ。景気が二番底に陥るリスクは現時点ではほぼゼロ だ」とした上で、「FRBが市場を支える、国債を買い増すと発表し たところで、トレーダーらがこれに逆らうことはないだろう」と述べ た。

企業決算

ブルームバーグのデータによれば、S&P500種の構成銘柄で7 日以降に発表された第3四半期決算のうち、86%余りで1株当たり利 益がアナリスト予想を上回った。

8月以降、主要6通貨に対するドル指数が7.3%低下した一方、 S&P500種は13%上昇している。FRBが20日発表した地区連銀 経済報告(ベージュブック)では、米国の景気は9月から10月初めに かけて総じて「緩やかなペース」で拡大し、加速の兆候はほとんど見 られなかったことが示された。

UBSのチーフ投資ストラテジスト、ケルビン・テイ氏は、G20 財務相・中央銀行総裁会議では「現状維持が再確認された。今後はF RBとイングランド銀行、日本銀行が量的緩和に動く可能性が高い」 と指摘。最近の株価上昇については、「8月27日のバーナンキFRB 議長の講演以降、ドルがすべての主要通貨に対し大幅に下げているこ とが主に影響している」と分析した。バーナンキ議長は同日、ワイオ ミング州ジャクソンホールでのスピーチで、FOMCが景気回復の継 続を確実にするため、「あらゆる可能な手段を講じる」と表明。成長 が減速した場合に取り得る選択肢を明らかにした。

デュポン、クラフト

米3位の化学品メーカー、デュポンは1.9%高の47.70ドル。ダ ウ工業株30種平均では値上がり率最大となった。

世界2位の食品会社クラフトは1.8%高の32.47ドル。資産家ウ ォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイは、規制当 局に対し、クラフト株は回復が見込まれるとし、持ち分の評価額引き 下げは行わない方針を当局に伝えていた。

メディア最大手のディズニーは1.4%上昇し、35.46ドル。

シティは2.4%上げて4.21ドル。ゴールドマンは、シティ株に ついて5.50ドルとの予想を示した。これは、先週末の終値4.11ド ルを34%上回る水準。

コムスコープは30%急伸し30.16ドル。同社によれば、カーラ イルはコムスコープの発行済み全株式を1株当たり31.50ドル、総額 30億ドルで取得する可能性がある。

オフィス・デポ

オフィス・デポは3.5%高の4.79ドル。同社の7-9月(第3 四半期)暫定決算は、損益が1株当たり約18セントの黒字(税効果に 伴う1株当たり15セントの利益を含む)だった。アナリスト予想は同 1セントの赤字だった。同社はまた、スティーブ・オドランド会長兼 最高経営責任者(CEO)が11月1日付で辞任すると発表。ニール・ R・オーストリアン氏が暫定会長兼CEOを務める。

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