日銀のCP購入、格付け低めでも影響は限定的-東短リサーチ・関氏

東短リサーチの関弘研究員は、 日本銀行が資産買入基金で格付けが低めのコマーシャルペーパー(CP) まで仮に購入対象を拡大しても、市場に与える影響は限定的との見方を 示した。

日銀はCPと社債を総額1兆円購入する資産買入基金について、 対象銘柄の格付けをCPでa-2格、社債でトリプルB格まで緩和する 可能性がある。2008年のリーマンショックの金融危機対応で購入した 際は、CPでa-1格以上、社債でシングルA格以上が対象だった。

CP市場の現状について:

「a-1格以上の利回りが0.11%台とほとんどプレミアム(上乗 せ金利)がない中で、政策の実効性を上げるための対象拡大だろうが、 a-2格でも日銀の共通担保適格銘柄は0.12-0.14%台。その上、C P残高15兆円弱に占めるa-2格の割合は5-6%にすぎず、効果は 限られると言わざるを得ない」。

企業の資金需要について:

「購入対象になった低格付け企業がCPの発行を増やす可能性も あるが、資金需要自体が盛り上がるか疑問。リーマンショックの教訓は 直接金融を過度に増やしてはいけないということでもあった。資金調達 の長期比率を高めたり、増資した企業も多く、CPの発行をどんどん増 やすか懐疑的な面も多い」。

CPと社債の購入比率について:

「政策の効果はCPより社債が中心になるのではないか。買い入 れ方式にもよるが、社債の方が残存期間も1-2年と長く残高が積み上 がりやすい。日銀の目的はリスクプレミアムの圧縮だろうが、CPの買 い入れ下限利回りは準備預金の付利金利と同じ0.1%と予想され、金利 の低下余地も限られる」

日銀が09年1月-12月に実施したCP購入では、1回3000億円 の買入通知額を応札額が大幅に下回る札割れが3月から続き、9月以降 は応札ゼロが続いた。当時の政策はCP市場の安定回復が目的だったた め、買い入れ下限レートが残存1カ月以下で0.3%、1カ月超から3カ 月以下で0.4%と高めに設定されていた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE