10月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル指数、週間で6週ぶり上昇

今週のニューヨーク外国為替市場は、主要6通貨に対するドル指 数が週間ベースで9月初め以降で初めて上昇した。ガイトナー米財務 長官は、20カ国・地域(G20)が経常収支の不均衡是正で具体的な 数値目標を設定することを提案した。

ブラジル・レアルは、週間では6月以降で最大の下げ。ブラジル 政府は今週、海外投資家による確定利付証券投資への課税について、 今月2回目となる税率引き上げの実施を明らかにした。22日の市場 では、ドル指数はもみ合う展開。ガイトナー長官は、為替相場をめぐ る緊張緩和を目指し、貿易不均衡の対国内総生産(GDP)比率を向 こう数年間で「特定の水準」未満に減らす政策を提案した。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏は「きょうは様子見の展開だ。G20財務 相・中央銀行総裁会議で何らかの材料が出れば、来週相場が動く可能 性はある」と指摘。「投資家は誤った判断をしないよう、今は動くの を控えている。長期的には、依然としてドル安シナリオだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要6通貨に対するインターコ ンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は、前週末比で0.4%高。 前回週間ベースで上昇したのは、0.7%高となった9月10日終了週。 前日比ではほぼ変わらずの77.374(前日は77.418)。

韓国の慶州で22日、G20財務相・中央銀行総裁会議が始まっ た。米国から中国まで各国が経済成長を自国通貨安に頼る状況につい て、各国当局者間でこれまで数週にわたり舌戦が続いていた。

ガイトナー長官

野田佳彦財務相によると、ガイトナー長官は各国当局者に対し、 経常赤字または黒字をGDPの4%以下とすることを提案した。

同財務相は22日先に、目標設定案に関する質問に対し、実際の 進め方などを含め米側の説明を聞いてみないと分からないとした上で、 「数値目標を設けるということは現実的ではないのではないか」と語 った。一方、カナダのフレアティ財務相はブルームバーグテレビジョ ンとのインタビューで、「正しい方向への一歩だ」と評価した。

ドルはユーロに対し、0.2%安の1ユーロ=1.3954ドル(前 日は1.3920ドル)。対円では81円38銭(前日81円33銭)。 ユーロは対円で0.3%上昇し、1ユーロ=113円53銭。

ユーロ・ドル

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社、 フォレックス・ドット・コムの調査ディレクター、キャスリーン・ブ ルックス氏(ロンドン在勤)は、顧客向けリポートで「市場はすでに 追加の量的緩和を織り込んでいるようだ」とし、ドルの対ユーロ相場 については「ドルはレンジ内での動きにとどまる可能性があり、それ はドル弱気派にはストレスのたまる展開だろう」と述べた。

米ダラス連銀のフィッシャー総裁は、連邦準備制度理事会(FR B)の行動がドルに与える影響を当局者らは留意しなくてはならない と述べた。

米通商代表部(USTR)の次席代表を務めた経歴のあるフィッ シャー総裁は今週、ニューヨークでブルームバーグとのインタビュー に応じ、「FRBの行動はその内容にかかわらず、他に影響を与える ことを認識しなくてはならない。そのひとつがドルであり、多国の通 貨に対するドルの価値が影響を受ける」と語った。

ブラジル・レアルは1ドル=1.7057レアル。週間では2.4% 安と、2.6%安となった6月4日までの週以降で最大の下落だった。

◎米国株:上昇、決算を好感-シュルンベルジェ高い

米株式相場は上昇。主要株価指数は週間ベースで3週連続上昇し た。油田サービスのシュルンベルジェと資産運用のT・ロウ・プライ ス・グループなどの業績向上が好感された。

シュルンベルジェは5.4%上昇。四半期利益が2倍以上に増加 したのが買い材料だった。T・ロウ・プライス・グループも4.2% 上昇。同社四半期利益はアナリスト予想を上回った。一方、米電話2 位のベライゾン・コミュニケーションズは下落。携帯電話サービスの 新規加入者数(月間契約ベース)が一部アナリスト予想を下回ったの が嫌気された。クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメ ックス)も安い。同社は今後の景気見通しについて引き続き「慎重だ」 と述べた。

S&P500種株価指数は前日比0.2%高の1183.08。週間ベ ースでは0.6%上昇した。ダウ工業株30種平均は14.01ドル (0.1%)下落の11132.56ドル。ナスダック総合指数は0.8%上 昇して2479.39。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレーニ ー氏は、「好調な内容の企業決算が発表されている」と指摘。「これ に加え、投資を控えている手持ち資金はたっぷりある。何とか切り抜 けている状態だ。テクニカルな売りはあるだろうが、それでも年末ま での株式は堅調だとみている」と述べた。

S&P500種、16%値を戻す

S&P500種は7月の年初来安値からは最大で16%値を戻した。 予想以上に良好な企業決算や米連邦準備制度理事会(FRB)による 追加金融緩和の観測が背景にある。

ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種銘柄 で10月7日以降に四半期決算を発表した132社のうち85%以上で、 1株当たり利益がアナリスト予想を上回った。ブルームバーグがアナ リストを対象にまとめた調査によると、7-9月期は前年同期比 26%の増益が予想されている。

シュルンベルジェの7-9月(第3四半期)純利益は17億ドル と前年同期の2倍以上に拡大した。米国とカナダでの陸上掘削が増加 し、メキシコ湾岸の低迷を補った。

T・ロウ、ベライゾン

T・ロウは1986年に株式を上場して以来、これまで一度も赤 字になったことがない。7-9月(第3四半期)は27%増益。リタ イアメント関連の投資ファンドの伸びが寄与した。1株当たり利益は 64 セント。アナリスト予想平均を4セント上回った。

ベライゾンは1.3%安。7-9月(第3四半期)の携帯電話の 新規加入者数(月間契約ベース)が58万4000人と発表した。オ ッペンハイマーのアナリスト、ティム・ホーラン氏の予想(62万 5000人)を下回った。モルガン・スタンレーのアナリスト、サイモ ン・フラナリー氏は66万5000人を予想していた。

アメックスは3.1%値下がりした。

◎米国債:もみ合い、国債購入規模をめぐり思惑交錯

米国債相場はもみ合い。米連邦準備制度理事会(FRB)が景気 浮揚に向け国債購入を拡大する場合の購入規模をめぐり思惑が交錯し ている。

10年債利回りは1週間ぶりの高水準を付けた。これより先には 下げる場面もあった。米セントルイス連銀のブラード総裁が前日に、 国債購入規模は経済状況に基づくべきだとの認識を示し、11月に 1000億ドル(約8兆1300億円)規模の国債を購入する提案をし たことが引き続き影響した。シティグループ・グローバル・マーケッ ツは、購入規模が5000億-7000億ドルになると予想。アラン・ ブラインダー元FRB副議長は、5000億ドルは「小さ過ぎる」との 見解を示した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジスト、 ケビン・フラナガン氏は「市場は現在、様子見モードだ」と指摘。 「さまざまな憶測が乱れ飛んでおり、市場参加者は落ち着きどころを 見極めようとしている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時6分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.56%。一時は2.58%と、1 週間ぶりの高水準を付けた。その前には2bp低下する場面もあった。 週間ベースではほぼ変わらず。今年の最高水準は4月に付けた

4.01%。同年債(表面利率2.625%、2020年8月償還)価格は 1/8下げて10018/32。

30年債利回りは3bp低下の3.93%。一時は3.99%に上昇 する場面もあった。週間ベースでは5bp低下。今年の最高水準は4 月に付けた4.86%。

アミタブ・アロラ氏を中心としたシティグループのストラテジス トは22日付調査リポートで、米連邦公開市場委員会(FOMC)は 11月2-3日の会合後の声明で、当面の総額は5000億-7000億 ドルで、月間1000億ドルのペースで購入すると発表するとの見通 しを示した。シティが顧客を対象に実施した調査によると、購入規模 の予想平均は5600億ドル。

ドイツ銀行の金利調査責任者、ドミニク・コンスタム氏はブルー ムバーグラジオとのインタビューで、「FRBはバランスシートの大 規模な拡大を断然やってみるべきだ。流動性不足の改善を望むならば、 規模は少なくとも1兆ドル前後になろう」と述べた。

実施しながら決定

ブラインダー氏は、追加緩和についての討議で政策当局者は状況 を見ながら臨機応変な姿勢になっていると指摘。来月は「衝撃的」規 模の購入を発表するのではなく、「小出し」の購入になるのではない かと述べた。

その上で、「米国債の価格を押し上げるには多額の資金が必要に なる」とし、「総額5000億ドルでは小さ過ぎる」と付け加えた。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁はこの日、デフレは今の ところ重大なリスクではないとの認識を明らかにした。

同総裁はフィラデルフィアでのイベントで「インフレ率は来年に かけて2%前後の水準に戻ると予想している。徐々に上昇する」と述 べた。

ブラード総裁は前日、11月に期間が長めの国債を購入し、それ 以降も会合間に1000億ドル購入することを検討する計画を提案し た。

再投資プログラム

FRBはこの日、住宅ローン担保証券(MBS)の償還金を米国 債に再投資するプログラムの一環として、24億9000万ドル相当の 国債を買い取った。ニューヨーク連銀の発表によると、買い取った国 債の償還期限は2013年4-6月。FRBは8月に同プログラムを 開始して以降、これまで582億ドル相当の国債を購入した。

◎NY金:続落、週間で3.4%安-ドル持ち直しで需要に陰り

ニューヨーク金先物相場は続落。週間では7月上旬以降で最大の 下げとなった。ドルが持ち直し、代替資産としての金買いが鈍った。

ドルは主要6通貨のバスケットに対して週間ベースで堅調に推移。 前週までは5週連続でマイナスだった。金は14日に1オンス=

1388.10ドルの過去最高値を記録して以降、4.5%下げている。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の ヘッドディーラー、フランク・マギー氏は「金は長らく待ち望まれて いた調整局面のさなかにある」と指摘。「テクニカル的には現在の水 準から1260ドルにかけて、金の落ち着き先はないようだ」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比50セント安の1オンス=1325.10ドルで終 えた。一時、2週間ぶりの安値となる1315.60ドルまで下げた。 週間では3.4%値下がりし、7月2日以来の大幅安。

◎NY原油:反発、フランスがストで輸入を拡大-暴風雨も警戒

ニューヨーク原油先物相場は反発。ストの影響でフランスの燃料 輸入が増加しており、フランス国外での在庫が減少するとの思惑から 買いが入った。熱帯性暴風雨が勢力を強め、メキシコ湾の油田地域に 向かうとの懸念も支援材料。

フランスのボルロー・エコロジー・エネルギー・持続的開発相は 22日、同国が「大量」の燃料を輸入しており、ガソリンスタンドで の不足を補うため石油備蓄を取り崩していることを明らかにした。カ リブ海を移動中の熱帯性暴風雨「リチャード」はハリケーンに勢力を 強めると予想されている。

PFGベストの調査部門バイスプレジデント、フィル・フリン氏 (シカゴ在勤)は、「フランスの製油所ストが一段と注目を集めてい る。米国の在庫で不足分の一部を補わざるを得なくなることが現実味 を帯びている」と指摘。「リチャードは週末にどのように発達するか 分からず、目が離せない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比1.13ドル(1.40%)高の1バレル=81.69ドルで終了した。 週間では0.2%安。

◎欧州株:下落、追加緩和措置の効果疑問視で売り優勢

欧州株式相場は下落。ストックス欧州600指数は前日につけた 半年ぶり高値から下げた。各国中銀による追加の金融緩和措置でも景 気回復ペースを維持できないとの見方が重しとなった。

世界最大の熱交換器メーカー、スウェーデンのアルファ・ラバル は、7-9月(第3四半期)の売上高がアナリスト予想を下回ったこ とが嫌気され下落。フランスの体外診断薬メーカー、ビオメリューも 安い。売上高の成長見通しを引き下げたことに反応した。

一方、自動車部品でフランス2位のヴァレオは大幅高。利益見通 しの上方修正が好感された。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%安の266.75。この日 は方向感のない展開が続いた。

フォルティス・インベストメント・マネジメントの最高投資責任 者(CIO)、ウィリアム・デ・ビジルデール氏は「量的緩和期待か ら、金融市場では明るいムードが広がっていた」としながらも、「量 的緩和は経済の脆弱(ぜいじゃく)さを示唆するものであり、効果の 証明されていない異例な措置が必要になっていることを念頭に入れて おくべきだ。そうした理由から、われわれは株式相場の見通しには慎 重姿勢を続けている」と述べた。

アルファ・ラバルは5.6%安の118.50クローナ。ビオメリュ ーは4.5%下げて70.48ユーロ。

ヴァレオは11%高の39.70ユーロ。ストックス600指数の構 成銘柄で値上がり率最大だった。

◎欧州債:独2年債、利回り1%超が続く-企業景況感が改善

欧州債市場ではドイツ2年債利回りが2日連続で1%を上回る水 準で推移した。独企業景況感指数が上昇したことから、欧州中央銀行 (ECB)に景気刺激策を引き揚げる根拠を与えたとの見方が広がっ た。

同利回りは週間ベースでも過去1年余りで最大の上昇となった。 ドイツのIfo経済研究所が発表した独企業景況感指数は107.6と、 前月の106.8から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 38人の予想中央値は106.5への低下だった。同調査は7000人の 企業幹部を対象に実施された。ストックス欧州600指数は週間で3 週連続の上昇。

モニュメント・セキュリティーズの債券アナリスト、マーク・オ ストワルド氏(ロンドン在勤)は、景気に対する「市場参加者の悲観 的な見方はかなり弱まった」と指摘。「ドイツ国債は今週、ほかの相 場よりも成績が振るわない。市場は独経済がかなり好調であることを 知っている」と述べた。

ロンドン時間午後3時58分現在、ドイツ2年債利回りは1%。 週間ベースでは2009年8月以来の大幅な上昇となる。同年債(表 面利率0.75%、2012年9月償還)価格は99.525。独10年債利 回りは2.47%。週間では9ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇した。

◎英国債:下落、10年債利回り2.95%-2年債は0.64%

英国債相場は下落。2年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の0.64%。10年債利回りは

2.95%に上昇した。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、英国債の今年のリターンは9.5%と、ド イツ国債の8%、米国債の8.9%を上回っている。

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