今年のM&A、回復でも超大型案件は激減-企業のリスク回避で

企業の合併・買収(M&A)の 年初来の回復には、一つ目立って欠けているものがある。超大型案件 だ。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、今年に入り発表され た買収のうち規模が250億ドル(約2兆300億円)を上回る案件の 割合は、このままいけば年間では2002年以来最低となりそうだ。カ ナダの肥料メーカー、ポタシュに対する英・オーストラリア系鉱山会 社BHPビリトンの買収案が今年唯一の300億ドルを上回る案件で、 このほかに純負債を含めて250億ドルを上回るものは年初来でわず か2件にとどまっている。

企業は蓄積した手元資金を、組織の改革をもたらすような買収の 追求ではなく、自社の事業を補完する比較的小規模な競合他社の獲得に 投じている。今年の買収案件の73%が50億ドルを下回る規模であるも のの、総額では昨年の1兆7800億ドルを上回る勢いとなっており、 より大規模な案件復活の前兆となる可能性がある。

バークレイズの米州担当M&A責任者ゲーリー・ポスタナック氏 はインタビューで、「超大型買収の減少が、10億-50億ドル規模の 案件の大幅増加を目立たなくしている」と語った。その上で、「企業 はよりリスクが低く、中核事業に近く、相乗効果があると見なされる 買収を目指している」と説明した。

ブルームバーグのデータでは、年初来の買収案件のうち大型案件 が占める割合は5.8%。10億-50億ドル規模の案件は34%と、少な くとも過去10年で最高。10億ドルを下回るものは39%と、6年ぶ り高水準となっている。

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