IMF:アジア諸国に景気刺激策の解消促す-地域経済見通し

国際通貨基金(IMF)は、米国 など先進国の低金利が長期化するため、アジア主要諸国への資本流入 は今後も続くとの見通しを示し、インフレ抑制のため景気刺激措置を 解消するよう域内の当局者に促した。

IMFは21日公表したアジア太平洋の地域経済見通しで、「アジ アの政策当局者にとっての短期的な政策課題は、景気回復の動きが鮮 明となる中で刺激策からの出口戦略に取り組むことだ」と指摘。「物価 や資産価格などの上昇圧力を抑えるためには、金融政策スタンスの早 期正常化が必要だ」との考えを示した。

週末には韓国・慶州で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総 裁会議が始まる。IMFは報告書で、アジアが景気循環サイクルの影 響を受けやすいことにも言及した。

IMFはまた、中国人民元は依然として中期的なファンダメンタ ルズ(経済の基礎的諸条件)に見合った「水準をかなり下回っている」 と指摘、IMFスタッフが今年公表した報告書で使った文言を繰り返 した。

IMFは、人民元は今年に入って対ドルで2%上昇したものの、 実質実効為替レートでは「1990年代終盤とほぼ変わらない水準」にと どまっているとの認識を示した。

柔軟性拡大

また、アジア全域の通貨政策に言及、「為替レートの柔軟性拡大は 金融引き締め策における重要な要素となるだろう」とし、大幅な物価 上昇圧力が表面化していない場合でも正当化され得ると指摘した。

IMF見通しはアジア経済について、輸出は「危機前のトレンド よりも緩やかになるものの、上向き基調は維持する」と予想した上で、 経済成長は「引き続き高水準のまま一段と持続可能」となる公算が大 きいと見込んでいる。さらに、その結果、インフレは「域内のほぼ全 域にわたって強まる見通し」としている。

日本については、日銀は円高と内需低迷の中で「景気見通しの下 振れリスクに対処するため、追加的に政策を緩和する態勢を今後も整 えておくべきだ」と指摘した。

-- Editors: Brendan Murray, Cherian Thomas

--* 参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 柴田 広基 Hiroki Shibata +81-3-3201-8867 hshibata@bloomberg.net Editor:Yoshito Okubo 記事に関する記者への問い合わせ先: Michael Heath in Sydney at +61-2-9777-1202 or heath1@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Stephanie Phang in Singapore at +65-6499-2617 sphang@bloomberg.net

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