JR東海株急落、リニア新幹線ルートの決定報道-費用負担を再認識

東海旅客鉄道(JR東海)株が一 時、前日比8.5%安の59万1000円と急落。昨年11月以来、60万円を 割り込んだ。昨日開催された国土交通省の審議委員会でリニア中央新 幹線のルート選定が事実上決着した、と21日の日本経済新聞朝刊など 各紙で報じられ、5兆円を超す費用負担などがあらためて警戒された。

国交省の交通政策審議会・中央新幹線小委員会は20日の会合で、 リニア中央新幹線の費用対効果分析等の調査結果を提示した。この中 で、総費用と費用便益比は伊那谷ルートが6兆円、1.24、南アルプス ルートが5兆5000億円、1.51としている。日経新聞によると、同委 ではJR東海が推す「南アルプスルート(直線ルート)」で事実上決着、 JR東海は2014年度にも着工したい考えという。

また同紙は、リニア中央新幹線の東京から名古屋間の事業費は5 兆4300億円、銀行借り入れなどで賄う結果、開業時には1987年の国 鉄民営化直後と同じ水準の5兆円まで長期債務が膨らむとも伝えた。

独立系調査会社ティー・アイ・ダヴリュ(TIW)の水田雅展ア ナリストは、リニア新幹線に関し「事業費規模や採算面でどうなのか という懸念がある。直線ルートであろうが迂回ルートであろうが、こ れは変わらない」と指摘。今回の各紙報道を受け、「嫌気の材料になっ た可能性もある」と話した。ただ、まだ先の話であり、「現時点で事業 費などの懸念する必要もないのではないかと思う。少し過剰反応」と の見方も示している。

JR東海は2007年12月、首都圏-中京圏で25年度開業を目指し、 リニア中央新幹線の路線建設などを自己負担で行うと発表していた。

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