長期金利0.88%に低下、20年入札結果受け買い安心感-超長期債が堅調

債券市場で長期金利が0.88%まで 低下した。午後に発表された20年債入札が順調な結果となったことを 受けて買い安心感が広がり、超長期債が堅調となったほか、長期ゾー ンの金利は低下に転じた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「20 年債入札は強い結果という感じ。結果を受けて値を戻した」と説明し た。もっとも、20年債入札を通過し、それなりに押し目買いは入るも のの、11月初めの米中間選挙や米連邦公開市場委員会(FOMC)ま で大きな動きは出ないのではないかとも述べた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の311回債利回 りは、前日比変わらずの0.89%で始まった後、若干水準を切り上げ、 1ベーシスポイント(bp)高い0.90%まで上昇した。しかし、午後に 入って、20年債入札結果が好調だったことを受けて買いが入ると、水 準を切り下げ、1bp低い0.88%まで低下した。午後3時以降は

0.88-0.885%で取引されている。

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)1.8%の20年利付 国債(122回債)の入札結果は、最低価格が100円40銭、平均落札価 格は100円44銭となった。

最低落札価格は事前予想の100円30銭を大幅に上回った。小さく なるほど好調とされるテール(最低と平均落札の価格差)は4銭と前 回の20銭から急縮小。一方、応札倍率は4.41倍と前回の4.56倍から 低下した。みずほ証券の三浦哲也チーフマーケットアナリストは、「20 年債入札は良好な結果だった」と指摘した。

20年債入札結果を好感して超長期債が買われた。20年物の121 回債利回りは1bp低い1.75%、新発30年債利回りは2bp低い1.945% まで低下した。バークレイズ・キャピタル証券の徳勝礼子シニア債券 ストラテジストは、最低落札価格は予想を10銭上回る良い結果だった として、超長期債は強めだと話していた。

日本相互証券によると、この日入札された20年物の122回債利回 りは業者間市場では1.775%で寄り付いた後、いったんは1.78%まで 売られたが、その後は1.765%付近で推移している。

先物続落、円急落で売られる場面も

東京先物市場で中心限月12月物は小幅ながら3営業日続落。前日 比1銭高の143円65銭で始まった後、円高・ドル安が修正されて株価 がプラス圏に転じると売りが優勢となった。午後に入って、入札結果 を受けて買いが優勢となり、10銭高の143円74銭まで上昇した。し かし、その後は再び売りが出て13銭安まで下落。結局は4銭安の143 円60銭で引けた。

円相場はこの日の朝方に1ドル=80円99銭まで上昇した後、一 部報道で米国のガイトナー財務長官の発言が伝わると、ドル買い・円 売りが膨らんで一時81円83銭まで急落した。午後の遅い時間では再 び1ドル=80円台に上昇した。

ガイトナー米財務長官は、週末の20カ国・地域(G20)財務相・ 中央銀行総裁会議で、米国が繁栄のため通貨を切り下げる意図はない と説明すると米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が同長官 とのインタビューを基に伝えた。

バークレイズ・キャピタル証の徳勝氏は、「米財務長官発言で円相 場が一時的に81円台後半まで円安に振れて円債は売られたが、その後 に戻しており、円高基調は変わらない」とも述べた。

先物12月物は今月上旬に144円台前半と、中心限月で約7年ぶり 高値圏まで達したが、その後は上値が抑えられており、今週に入って 143円台後半での推移が続いている。みずほ証の三浦氏は、週末にG 20を控えて上値が重いものの、相場に過熱感はないことから、来週発 表される鉱工業生産などの統計が悪い内容となれば、上値を試す可能 性もあるとみている。

--取材協力:近藤雅岐 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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