米国債(22日):もみ合い、国債購入規模をめぐり思惑交錯

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米国債相場はもみ合い。米連邦 準備制度理事会(FRB)が景気浮揚に向け国債購入を拡大する場合 の購入規模をめぐり思惑が交錯している。

10年債利回りは1週間ぶりの高水準を付けた。これより先には下 げる場面もあった。米セントルイス連銀のブラード総裁が前日に、国 債購入規模は経済状況に基づくべきだとの認識を示し、11月に1000 億ドル(約8兆1300億円)規模の国債を購入する提案をしたことが 引き続き影響した。シティグループ・グローバル・マーケッツは、購 入規模が5000億-7000億ドルになると予想。アラン・ブラインダー 元FRB副議長は、5000億ドルは「小さ過ぎる」との見解を示した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジスト、 ケビン・フラナガン氏は「市場は現在、様子見モードだ」と指摘。 「さまざまな憶測が乱れ飛んでおり、市場参加者は落ち着きどころを 見極めようとしている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時6分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の2.56%。一時は2.58%と、1週間ぶり の高水準を付けた。その前には2bp低下する場面もあった。週間ベ ースではほぼ変わらず。今年の最高水準は4月に付けた4.01%。同年 債(表面利率2.625%、2020年8月償還)価格は1/8下げて100 18/32。

30年債利回りは3bp低下の3.93%。一時は3.99%に上昇す る場面もあった。週間ベースでは5bp低下。今年の最高水準は4月 に付けた4.86%。

アミタブ・アロラ氏を中心としたシティグループのストラテジス トは22日付調査リポートで、米連邦公開市場委員会(FOMC)は 11月2-3日の会合後の声明で、当面の総額は5000億-7000億ド ルで、月間1000億ドルのペースで購入すると発表するとの見通しを 示した。シティが顧客を対象に実施した調査によると、購入規模の予 想平均は5600億ドル。

ドイツ銀行の金利調査責任者、ドミニク・コンスタム氏はブルー ムバーグラジオとのインタビューで、「FRBはバランスシートの大 規模な拡大を断然やってみるべきだ。流動性不足の改善を望むならば、 規模は少なくとも1兆ドル前後になろう」と述べた。

実施しながら決定

ブラインダー氏は、追加緩和についての討議で政策当局者は状況 を見ながら臨機応変な姿勢になっていると指摘。来月は「衝撃的」規 模の購入を発表するのではなく、「小出し」の購入になるのではない かと述べた。

その上で、「米国債の価格を押し上げるには多額の資金が必要に なる」とし、「総額5000億ドルでは小さ過ぎる」と付け加えた。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁はこの日、デフレは今の ところ重大なリスクではないとの認識を明らかにした。

同総裁はフィラデルフィアでのイベントで「インフレ率は来年に かけて2%前後の水準に戻ると予想している。徐々に上昇する」と述 べた。

ブラード総裁は前日、11月に期間が長めの国債を購入し、それ以 降も会合間に1000億ドル購入することを検討する計画を提案した。

再投資プログラム

FRBはこの日、住宅ローン担保証券(MBS)の償還金を米国 債に再投資するプログラムの一環として、24億9000万ドル相当の国 債を買い取った。ニューヨーク連銀の発表によると、買い取った国債 の償還期限は2013年4-6月。FRBは8月に同プログラムを開始 して以降、これまで582億ドル相当の国債を購入した。

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