欧州債:アイルランド債などが上昇、救済懸念が緩和-ドイツ債は安い

欧州債市場ではスペインとアイ ルランド、ポルトガルの各国債相場が上昇した。ユーロ圏周縁国の財 政悪化で欧州連合(EU)主導の救済策発動を余儀なくされるとの懸 念が緩和した。

スペイン10年債相場は3日ぶりに上昇。スペインに付与されて いた最高格付けが1段階引き下げられたものの、一部の予想ほど格下 げされなかった。アイルランド国債相場も高い。同国政府は国内銀行 の救済コストを明らかにした後、予定していた国債入札を2011年ま で延期すると発表した。

一方、ドイツ2年債相場は下落。欧州中央銀行(ECB)がこの 日発表した市中銀行への融資額が予想を下回ったことで、利上げ観測 が高まった。

HSBCホールディングス(ロンドン)の債券調査世界責任者、 スティーブン・メージャー氏は、「スペイン格下げは織り込み済みの 範囲内で、市場では材料視されなかった」と指摘。さらに、「アイル ランドは国債発行を延期し、流通市場の利回り上昇に歯止めをかける ことになった」と述べた。

ロンドン時間午後4時52分現在、スペイン10年債利回りは前 日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.12%。 同国債(表面利率4.85%、2020年10月償還)価格は0.64ポイン ト上げ105.93。ドイツ10年債に対する上乗せ利回りは12bp縮小 し185bpとなった。

アイルランド10年債は14bp下げ6.56%。ポルトガル10年 債は24bp低下し6.24%。

一方、ドイツ2年債利回りは前日比5bp上昇の0.83%。利上 げ観測が強まり、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)の2011年 6月限の金利は6bp上げ1.26%となった。独10年債利回りは3 bp上昇の2.27%。